原因は関西電力送配電との認識の齟齬 四国大規模停電を受けて四国電力送配電が会見【高知】
11月9日の夜、高知県内約8万戸を含む四国で最大36万戸あまりの大規模な停電が発生したことを受け、四国電力送配電の関係者が11月12日に高知市で会見を開き、関西電力送配電との認識の齟齬が原因だったと発表し謝罪しました。 9日夜の高知龍馬空港の映像です。照明が消え真っ暗になりました。 土佐清水市では、住民が懐中電灯で照らし明かりを確保している映像が。 四国電力送配電によりますと、9日午後8時22分、四国4県の広い範囲で最大36万5300戸の停電が発生し、県内では南国市や四万十市など10市町村、7万9500戸で停電になりました。 約1時間半後の午後9時49分までにすべて復旧。県によりますと県内で停電によるけが人の報告はありませんでした。 武藤容治経済産業大臣は、11日の会見で四国電力送配電に対して原因究明と再発防止策を検討するよう指示したことを明らかにしました。 大規模停電を受け、12日に四国電力送配電の高知支社長などが四国4県でそれぞれ会見を開きました。 停電は送電線の復旧作業を行う中での四国電力送配電と関西電力送配電の認識の齟齬が原因だとしました。 四国エリアは、中国エリアと本四連系線、関西エリアと阿南紀北直流幹線という合わせて4つの送電線で本州と連携しています。9日はそれぞれ1つずつが作業中で停止していて、さらに9日午後に本四連系線の1つで事故が発生し送電が停止したことから、四国電力送配電は作業で停止していたうちの1つの復旧に取りかかっていました。 復旧作業は関西電力送配電と連携して進める必要がありました。しかし、作業を行う中で両社の間で認識の齟齬があり、本来は同時に停止しなければならなかった周波数を合わせる機能と電力の流れを振り替える2つの機能のうち1つのみが停止する事態となり、これにより四国エリア内の供給力が減少。需要と供給のバランスを維持するために設置されている装置が作動して送電を自動で停止。広範囲の停電にいたったということです。 四国電力送配電は原因についてさらに調査するとともに、再発防止策についても検討していくとしていて、今後、経済産業省に報告書を提出します。