02年4度のサヨナラ打 日本一3度406発の球史に残る捕手
創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第3回は阿部慎之助。 【写真】阿部監督が語る「ザ・ベストシーン」…34万人が集結 09年日本一銀座パレード「ゾクゾクした」 * * * 「最高です!」。29日の開幕・阪神戦に勝利し、インタビューに応えた阿部慎之助監督は決めゼリフで喜びを表した。現役19年間で通算406本塁打を放ったスター捕手は監督としても最高のスタートを切った。 1979年3月20日、千葉県生まれ。東京・安田学園から中大に進学し、2000年のドラフト1位で巨人入団。01年3月30日の開幕戦(対阪神)、巨人では山倉和博以来23年ぶりの新人捕手開幕スタメンを果たし、初打席で初安打初打点。翌02年は4度のサヨナラ打を放ち「サヨナラ慎ちゃん」の異名も。07年には主将に就任。6月9日の楽天戦で第72代4番打者となった。この年、初の100打点(捕手では史上4人目)に到達している。 09年は巨人捕手で初の200号を記録。日本ハムと対戦した日本シリーズではシリーズMVPを獲得した。12年には首位打者、打点王、最高出塁率のタイトルを獲得し、セMVPに輝いた。 故障も度重なり15年から一塁と捕手を交互に守るようになったが打棒は衰えず、17年には巨人生え抜きでは5人目の2000安打を達成。19年にはONに次ぐ球団3人目の400号を打つなど、8度のリーグ優勝、3度の日本一に大いに貢献し同年限りで引退した。出場試合は野手では王貞治に次いで多い2282試合。球界全体を見渡しても歴史に残る名捕手といえるだろう。
報知新聞社