キャビンアテンダント(CA)は学歴で「給与」に差が出る!?専門学校と4年制大学のどちらに進学したらいい?
お子さんが高校卒業後の進路として、専門学校に進むか四年制大学に進むか悩まれている家庭もあるのではないでしょうか。専門学校・四年制大学ともそれぞれメリット・デメリットがあるため、決断は難しいものです。 今回は、収入という視点に特化し、専門学校・四年制大学どちらが生涯年収が多いかについて解説します。この記事を読んで、進路を決めるにあたっての参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
専門学校・四年制大学の生涯年収の差
実際に、専門学校卒業と四年制大学卒業における生涯年収を見てみましょう。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」によると、それぞれの平均月収は表1の通りです。 なお、生涯年収を求めるにあたって、今回は以下の前提を置いています。 ・専門学校卒業は、20~60歳まで同一企業に勤めた女性(勤続期間は40年間) ・四年制大学卒業は、22~60歳まで同一企業に勤めた女性(勤続期間は38年間) 表1
※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」の概況を基に障害年収を算出し、筆者作成 表1の生涯年収は、平均月収を×12ヶ月して算出したものであり、ボーナスなどは含まれていません。そのためあくまでも目安となりますが、平均月収から算出した生涯年収額は、四年制大学卒業者の方が475万2000円高いことが分かります。 参考までに、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、「客室乗務員(キャビンアテンダント)」の平均年収は534万円となっています。
高校卒業後の進路を決めるポイント
表1の通り、四年制大学を選択した方が生涯年収は多いですが、進路を決めるポイントは収入だけではありません。収入以外で進路を選択するポイントとしては、次の3点があります。 ・何を学びたいか ・将来目指すべき職業は決まっているか ・授業料 それぞれのポイントについて、さらに詳しくみていきましょう。 ■何を学びたいか すでに学びたいものが明確である場合は、その学問が学べる学校に入学することを検討しましょう。四年制大学でないと学べないもの、専門学校でないと学べないものがあります。自分の学びたいジャンルによって、進路を決めましょう。 ■将来目指すべき職業は決まっているか 将来目指したい職業が決まっているのであれば、その職業に就くために必要となる条件を満たす学校に進学しましょう。職業の中には四年制大学卒業が前提といったものや、専門学校で特定の資格を取得しないと就けないものもあります。 また、目指すべき職業がまだ決まっていない場合には、四年制大学に進学することをおすすめします。専門学校はある特定の職業・資格取得のためのカリキュラムが組まれていることが多いため、目指すべき職業が決まっていない場合には進路変更が難しくなる可能性があります。 なお、キャビンアテンダントになるために、必ず取得しておかなければならない国家資格や免許はないようです。ただし、多国籍のお客さまを相手にするキャビンアテンダントには英語力が欠かせないため、TOEICまたは英検(実用英語技能検定)は受験しておくべきといえるでしょう。 ■授業料 学校の入学金や授業料などの費用がどれくらいかかるかについても、進路選択のポイントとなります。ここで、年間どれくらいの授業料がかかるか、見てみましょう。 文部科学省の「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」、および公益社団法人東京都専修学校各種学校協会の「気になるお金のこと 学費・生活費」によると、授業料(入学金含む)の平均額は表2の通りです。 表2