<明秀旋風’22センバツ>選手紹介/2 猪俣駿太投手(2年) マイペースな「二刀流」 /茨城
自他ともに認めるマイペースな性格だが、「マウンドに立つと人が変わり、闘志むき出しで投げる」とバッテリーを組む伊藤和也(2年)は明かす。 昨秋の県大会を前に、ダブルエースとして期待された主将の左腕・石川ケニー(同)が肘の故障で登板が困難に。金沢成奉監督から「お前一人で投げきれ」と言われると、気持ちが奮い立った。 長い手足を生かしたフォームから繰り出す最速142キロの直球と多彩な変化球を武器に、粘り強い投球を見せる。秋の公式戦10試合のうち9試合に先発し、6試合で完投した。 打者としても5番を任され、打率は3割6分4厘をマークした。関東大会決勝・山梨学院(山梨)戦では、連投で疲労がたまり、途中降板。外野に回って仲間が守る姿を見ているうちに「『自分が』ではなく、チームが勝つためにやろう」と気持ちを切り替えることができた。五回裏に同点に追いつくソロ本塁打を放ち、試合の流れを引き寄せた。 「自分で打って点を取れると、心が楽になる」。投打でレベルアップを目指し、「二刀流」で聖地に挑む。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ■人物略歴 ◇猪俣駿太(いのまた・しゅんた)さん 福島・喜多方一中出身。183センチ、83キロ。右投げ左打ち