有識者会議の「移転案」採用せず…能登半島地震で液状化被害の新潟市鳥屋野球場、現在地で建て替えへ
新潟市は、建て替え方針を示し立地を検討していた鳥屋野運動公園野球場(新潟市中央区)について、現在地で建て替える意向であることが12月2日、分かった。野球場を巡っては、市の有識者会議が鳥屋野潟南部エリアへの移転が望ましいと提言していた。市としては周辺に与える渋滞の影響や費用面を重視し、現在地を選んだとみられる。 現在地や移転案エリアなどの位置関係図はこちら 鳥屋野球場は築約60年と老朽化。加えて、1月の能登半島地震では液状化によってグラウンドがひび割れるなど、使用できない状態が続いている。 新潟市は2023年、スポーツ施設の在り方を議論する有識者会議を設置。会議は24年3月、ハードオフ・エコスタジアムのサブ球場という位置付けで「鳥屋野球場は鳥屋野潟南部エリアに移転して新築する方向性が望ましい」とする提言書を出していた。 提言とは異なり、市が現在地での建て替えを選んだのは、 主に交通面と費用面の課題があったとみられる。デンカビッグスワンスタジアムなどもある鳥屋野潟南部エリアは、市民病院や新潟市消防局が立地する。球場が移転した場合、渋滞が悪化し、救急車両の出入りに影響するとの見方があった。また、用地を取得する場合、費用が膨らむ恐れがあると指摘する関係者もいた。
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