ホーム開幕前の公開練習でマッチアップする宇都宮のダブルエース。左がニュービル、右が比江島（撮影・沢田啓太郎）

　Bリーグ1部（B1）の宇都宮ブレックスが「基本」に立ち返り今季初勝利を目指す。9日、ブレックスアリーナ宇都宮で練習を公開。今週末のホーム開幕節・滋賀戦に向けて、およそ2時間ほど汗を流した。 　リーグ開幕節で千葉Jにまさかの2連敗。2022ー23シーズン以来、4度目の開幕2連敗を喫してしまった。練習では、ブラスウェルヘッドコーチ（HC）の指示で「1対1」を実施。比江島慎とD.J・ニュービルのダブルエースを始め、味方同士で激しく体をぶつけあった。 　「先週末の課題を修正することにフォーカスできた。特に2戦目は（千葉Jの）クリストファー・スミス選手に24分間で20点を取られた。1対1で負けた事が要因だった」 　ブラスウェルHCは言う。1対1での劣勢が要因のすべてではないが、新アリーナでの初の公式戦でエナジーを出してきた千葉Jに対し、受け身になった面は否めない。 　比江島が言う。 　「千葉J戦では個人としてもチームとしてもやりたい事ができなかった。特にディフェンスが崩れてしまったので、1対1のディフェンスなど、今日は本当に基礎的なところを確認した」 　ディフェンスからリズムをつくり、主導権を握っていくのがブレックススタイル。出直しにあたり、原点に回帰する事となった。 　開幕2戦とも10分以上プレーした若手の高島紳司は「両方の試合ともに完敗と言っていいくらい。ただ、ケビン（ブラスウェルHC）が言っていたように、終わった事だから切り替えていきたい」と話した。ブラスウェルHCも「気持ちの入ったいい練習ができた」と、選手たちの気合を感じたようだ。 　開幕からの連敗は2シーズン前の3連敗が最多。ホームで連敗を伸ばすわけにはいかない。「滋賀も開幕から2連敗しているし、勝つために必死に来る」とブラスウェルHC。比江島は「この前に優勝した時（2021－22シーズン）も開幕から2連敗した。シーズンは長い。下を向く必要はない」と、リスタートを強調していた。【沢田啓太郎】