「衆院議長に異例のお声がけ」 皇位継承議論の急展開、背景に美智子さまのお気持ちが
2年もの間、最重要事項を放置
22年1月に岸田文雄首相から報告書を受け取った当時の細田博之衆院議長は、保守派への配慮もあってひたすら議論を避け続けてきた。そうした不作為が重なって2年もの間、最重要事項が放置されてきたわけだが、昨年10月に就任した額賀福志郎議長は、 〈各党の協議の経緯や状況を把握した上で、立法府としてどうすべきか整理していきたい〉 と、当初から意欲を見せていたのだった。 「昨年12月19日には議長公邸に与野党幹部を招き、個別に会談。各党の意見集約を促しています。これに先立ち、自民の懇談会を束ねる麻生太郎副総裁とも面談するなど、一連の議論を主導する役割を果たしてきました」(前出デスク) その額賀議長は5月17日、 〈今後は週に1回協議を行い、今国会の会期中に取りまとめたい〉 との意向を示したのだが、 「会期延長がなければ、残された時間はあと1カ月。大まかな論点は整理されているとはいえ、細部では各党間の隔たりが大きい。これまでの遅れを取り戻したいとの思いもあるのでしょうが“さすがに拙速に過ぎるのでは”といった声が各所から出ています」(同) 額賀議長が“前のめり”になっているのは、上皇后さまからの「重いお言葉」があったからだというが――。後編では、「重いお言葉」の内容について報じている。 「週刊新潮」2024年5月30日号 掲載
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