ゼレンスキー氏「アジア首脳は平和サミット参加を」中国の妨害を非難
(ブルームバーグ): シンガポールを訪問したウクライナのゼレンスキー大統領は、アジア安全保障会議(シャングリラ会合)で演説し、自らが提唱し、スイスで今月半ばに開催される「平和サミット」へのアジア各国首脳の参加を強く求めた。ロシアとの戦争を終結させる道を切り開くことで、世界情勢の不安定さが和らぐと力説した。
ゼレンスキー大統領はその後記者団に対し、和平の青写真を話し合うサミットを台無しにする目的で、中国がロシアに協力していると非難し、ロシアと関係を深める中国に募る不満をあらわにした。ロシアが中国の影響力と外交官を利用し、サミットを妨害する「あらゆること 」を行っていると語った。
スイスが主催国となる平和サミットに参加することで、アジアの指導者らは地球規模の防衛に関与し、戦争反対の立場で一致団結することになるとゼレンスキー氏は強調した。核兵器や食料安全保障、戦争捕虜の解放がサミットの議題になる予定だ。
「ウクライナで何が起きているのかアジアに知ってほしい。アジア諸国の支援が必要だ。それを切望している」と同氏は述べた。「平和サミットの後、国際社会の多数派が共通の理解と手順で合意すれば、関係国がロシアに伝え、穀物イニシアチブと同様の成果を目指す」という。
ゼレンスキー氏によれば、100を超える国がサミットへの参加を表明。複数の主要7カ国(G7)首脳も出席する運びだが、ブルームバーグ・ニュースが先に伝えたところでは、バイデン米大統領は参加を予定せず、中国も欠席を示唆している。
原題:Zelenskiy Asks Asia Leaders to Join Summit to End Russia’s War(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Philip Heijmans, Alfred Cang