候補者らと気勢を上げる支持者たち＝15日午後５時35分、真岡市内（画像は一部加工しています）

　第50回衆院選が15日公示され、27日の投開票に向けて12日間の選挙戦がスタートした。就任から異例の早期解散に踏み切った石破茂（いしばしげる）首相の信を問う政権選択選挙となる。自民党派閥裏金事件で関心の高まる政治改革や、物価高対策などが大きな争点。栃木県内五つの小選挙区には前回より4人多い16人が立候補した。 　自民は県内5選挙区に候補者を擁立した。立憲民主党は4人、日本維新の会は2人、共産党は3人、無所属は2人が立候補した。 　2021年の前回衆院選で選挙区4議席、比例復活1議席を獲得した自民は今回、選挙区での全勝を目指す。ただ「政治とカネ」の問題で逆風にさらされている。 　野党は4選挙区で候補の一本化が実現した前回から一転し、3選挙区で野党がぶつかる構図となった。立民は前回、選挙区1議席と比例復活1議席を得ており、今回は上積みを狙う。維新は県内小選挙区で初の議席獲得を目指し、共産は比例票の掘り起こしを図る。 　自民県連の茂木敏充（もてぎとしみつ）会長は出陣式で「二度と（政治資金の）問題を起こさない決意で政治改革をさらに進める」と述べ、「自公連立政権は25年の実績がある」と経済や外交のかじ取りに自信を見せた。 　公明県本部の野澤和一（のざわかずいち）代表は、1区と2区の自民候補の出陣式などに出席して「自公連立だからこそ政策が前進し、希望を未来につなぐことができる」と訴えた。 　立民県連の福田昭夫（ふくだあきお）代表は、自身の出陣式で「この国は超格差社会になった。政権交代を実現し、経済成長、賃金上昇、財政の好転に向けた大改革を皆さんとつくり上げたい」と呼びかけた。 　維新県総支部の大久保裕美（おおくぼゆみ）政調会長は、5区の候補の出陣式で「古い政治を打ち破って新しい政治をつくり、より良い日本をつくる」と気勢を上げた。 　共産県委員会の野村節子（のむらせつこ）副委員長は1区候補の出陣式で「大企業優遇の政治から国民の暮らしを守り、米国言いなりの政治から国民の命を守る」と主張した。