再任希望した部下に「代えるのはめちゃめちゃ簡単」…国立循環器病研究センター理事長のパワハラ、第三者チームが認定
国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)の大津欣也理事長が部下に対して行った言動が、第三者による調査チームからパワーハラスメントと認定されていたことが、センター関係者への取材でわかった。近くセンターの理事会で報告される。同センターのトップである理事長の任命者は厚生労働相で、今後、厚労省が対応を検討する見通し。
関係者によると、今年3月、部長ら複数の職員が大津理事長からパワハラを受けたとする内部通報があった。センターの委託を受けた外部弁護士らのチームが調査し、このほど報告書がまとまった。
大津理事長は2022年9月、任期満了を控えた部長(当時)に別部門への異動を打診した。部長が再任を希望すると、「理事長の考えに『うん』と言わない人を次の部長に選ぶかどうかは別の話」「(部長を)代えるのはめちゃめちゃ簡単」といった趣旨の発言をし、結果として部長は配置転換に応じた。
報告書は、センター運営や人事を巡る大津理事長の複数の発言について、優越的な関係を背景とし、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動で、パワハラに該当すると結論づけているという。