交流戦初Vの楽天が突き進んだ18試合 接戦をモノにして勝率.722…“王者”までの道のり
接戦を勝ち抜いて悲願のV
5、巨人(楽天モバイルパーク) 交流戦最後の本拠地6連戦。11日の巨人1回戦は先発・ポンセが5回まで投げるも、本塁打3の6失点(自責点3)と苦しい展開に。しかし2-6の8回、7試合ぶりにスタメン出場した浅村栄斗内野手が5号2ランを打ち、続く9回に阿部の押し出し四球で1点差。すると、小郷がここでも勝負強さを見せた。2死満塁から逆転の2点適時二塁打で試合を決めた。7-6で勝利。終盤2イニングを抑えきった津留崎大成投手が4年ぶりの勝利投手になった。 12日も打線の勢いは止まらず、初回からフランコに3ランが出るなど、打者一巡で5得点する。5-4で勝利。先発・内は6回2失点(自責点1)で3勝目。則本は巨人に1点差に迫られたが、同点は阻止し今季15セーブ目を挙げた。 13日の巨人3回戦は4回にフランコが先制適時打。7回には辰己の適時打などで3-0とした。投げては5投手の継投で巨人打線を完封し、3-0で同一カード3連勝を飾った。 6、広島(楽天モバイルパーク) ラストカードは好調・広島との3連戦。14日の1戦目は早川と広島・大瀬良大地投手による息詰まる投手戦となった。早川は援護を待ちながら延長10回を投げ抜き、4安打11奪三振無失点と気迫の投球。ところが打線は走者を出すが決定打に欠いていると、延長11回に犠飛で1点を奪った広島に0-1で惜敗した。 15日の広島2回戦は先発・古謝が先制を許すなど6回4失点。7回に太田の適時三塁打などで3点を返したが、反撃はそこまで。3-4と2試合連続で1点差で敗れ、交流戦開幕から続いていた連続カード勝ち越しも「5」で止まってしまった。 ソフトバンクに12勝5敗で並ばれて迎えた16日の交流戦最終戦。2回、浅村と渡邊佳が連打すると、敵失で3点を先取する。3回には安打の辰己を一塁に置いて、4番・鈴木大がライトスタンドへ1号2ランを運び、勝利をぐっと引き寄せた。 投手陣は先発・松井が3回無失点に抑え、その後は細かな継投で逃げ切りを図る。終盤に追い上げられたが、則本がラストバッターを三振に仕留め5-3でゲームセット。同率だった福岡ソフトバンクが阪神に敗れたため、楽天の球団初となる交流戦優勝が決定した。 交流戦前後でチーム成績を比較すると、順位は5位から4位へ上がり、勝敗数は18勝26敗1分けから、31勝31敗1分けと勝率を5割に戻した。投打がかみ合って成し遂げた交流戦初優勝。レギュラーシーズン再開後も、この勢いに乗って「頂点」へたどり着けるか。
「パ・リーグ インサイト」編集部