「人のつながり」地域に広げ 児童虐待防止イベント【長野県飯田市】
児童虐待防止を啓発するイベント「信州オレンジリボンフェスファミリア」(実行委員会主催)が25日、長野県飯田市東和町の丘の上結いスクエアで開かれた。工作体験や親子ヨガなどを通じて家族や住民同士が交流を深め、虐待のない世界の実現を願った。 児童虐待防止を訴える「オレンジリボン運動」として県内の有志でつくる実行委員が主体となって2020年に初開催し、今回が5回目。毎年会場を変えながら開いており、初めて飯田下伊那地域で開いた。 イベントは児童虐待防止で重要な「人とのつながり」を広げることを目的としており、ヨガやアイシングクッキー、水引、けん玉、コスメ作りなどの体験を提供。来場者には虐待防止を啓発するチラシを配り、児童虐待の現状などを伝えた。 児童虐待に関する相談ダイヤル「189」の認知度を調べるクイズを行ったところ、知らない人が半数以上だった。知らないと答えた人には「『いちはやく』と覚えて」と呼び掛け、認知度向上を図った。 実行委員長でイベント発起人の三澤康弘さん(41)=塩尻市=は「児童虐待をなくすには、地域に子どもが頼れる場をつくり、地域全体で子どもを育てるという意識を広げる必要がある」とし、「イベントを通じて児童虐待が身近な問題であることや相談する場所があることを多くの人に知ってもらえたら」と話した。