[山口県]「宇部の居宅に半数寝泊まり」指摘 長門市議の居住実態巡り政倫審 松岡氏「長門に居住」改めて強調
長門市議の松岡秀樹氏=油谷新別名=が市内の居住実態に疑義が生じていることを巡り、市議会は27日、政治倫理審査会(政倫審)を開いた。同僚市議有志が独自に一定期間実施した調査で、松岡氏が長門市ではなく妻が住む宇部市内の居宅に半数近く泊まっていたことを明らかにした。 市議の綾城美佳、田中千秋の両氏は、7月6日から8月26日までの52日間のうちの48日間で松岡氏が寝泊まりした場所を調べて、23日間が宇部市だったことを報告。居住実態の疑義が明るみに出た後の調査だったことから「約半数は宇部市の自宅に帰って寝泊まりしていたことは本人に問題意識がなく、市民の税金から報酬を頂いている自覚も欠けている」と指摘した。 一方、松岡氏は宇部市の居宅の水道や電気料金が長門市議選のために同市に引っ越してから減っている状況を説明し、長門市に居住実態があると改めて強調した。 政倫審の委員は松岡氏の近所住民や同居している父親を事情聴取した結果を説明。近所住民からは、毎日気にしているわけではないので長門にいる頻度までは分からないなどといった証言があったことを紹介。父親からは「いつも監視しているわけではない。たまに宇部に行くぐらい」と説明を受けたという。 松岡氏は2021年の長門市議選で初当選し1期目。市議会は「長門市に住んでいないのでは」という声が市民から寄せられたため、政倫審で実態解明を進めている。