【競馬】クイーンSはGIレベルの実力馬が集う一戦も、穴党記者は北の大地で一発狙う伏兵2頭で大勝負
坂本記者は「今年もヴィクトリアマイルからの臨戦馬が6頭出走。それらが人気を集めそうですが、自分は思いきって穴を狙ってみたいと思います」と言う。そして、その推奨馬としてエリカヴィータ(牝5歳)の名前を挙げた。 「3歳時に勝ったGIIフローラS(東京・芝2000m)を最後に白星から遠ざかっていますが、秘めた実力は確かです。フローラSを勝った当時の馬体重は442kgでしたが、前々走のGIII福島牝馬S(4月20日/福島・芝1800m)、前走のGIIIマーメイドS(6月16日/京都・芝2000m)では、いずれも464kgとデビュー以来最高の馬体重。管理する国枝栄調教師も『馬体はしっかりしてきた』と成長を認めています。 福島牝馬Sでは、直線で他馬に寄られる場面もあって追い出しがワンテンポ遅れてしまいましたが、最後まで集中を切らさずに脚を使って5着を確保。復調の兆しを見せたレース内容でした。 翻(ひるがえ)って、マーメイドSでは位置取りが悪くなってしまったうえ、ちぐはぐな競馬になって7着。それでも、スムーズなら、と思わせる走りでしたから、見限るのは早計です。 この中間は、1週前に美浦Wコースで6ハロン82秒8、ラスト1ハロン11秒4と好時計をマーク。体調のよさをアピールしています。その後は、函館に移動。最終追い切りは函館Wコースで併せ馬を消化しました。 現地で担当している厩舎スタッフに話を聞くと、『冷静に走れていましたし、後ろから(僚馬が)来てからの反応もありました。札幌への輸送もあるのでソフトにやりましたが、最後だけ気合をつける感じもよかったです』と好評価。うまく立ち回ることができれば、一発あってもおかしくありません」
坂本記者はもう1頭、気になる馬がいるという。オークス(12着)からの転戦となるコガネノソラ(牝3歳)だ。 「前走後、放牧を挟んで気候的なアドバンテージがある函館で調整を重ねてきた点に好感が持てます。追い切りでは、今回鞍上を務める丹内祐次騎手が付きっきりで騎乗。仕上がりはよさそうです。 オークス出走前に3連勝でリステッド競走のスイートピーS(4月28日/東京・芝1800m)を制していますが、重賞は未勝利。ここでは挑戦者の立場になりますが、斤量51kgというのは魅力です。 北海道での競馬は今回が初めてになりますが、洋芝に強いゴールシップ産駒で、母のマイネヒメルも函館で3勝をマーク。血統背景はいかにも力を要する洋芝が向きそうで、狙いたくなる要素が多い穴馬と言えます。大駆けの条件がそろうなか、期待が膨らみます」 北の大地で行なわれる牝馬たちの熱き戦い。高配当を狙うなら、ここに挙げた2頭から勝負してみるのも悪くない。
土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu