災害備蓄用のパンにカビ 須賀川市が防災講座で配布
福島県須賀川市が防災講座の参加者に配布した災害備蓄用のパンから、カビの混入が確認されたことが6日、市などへの取材で分かった。市は配布した26個のうち23個を回収。残りの3個はすでに参加者が食べていたが、健康状態に異常は確認されていないという。 パンは、市内の備蓄用倉庫で保存。11月中旬に市内で開かれた防災講座で、参加者に持ち帰り用として配布した。講座の数日後に90代女性がパンを口に含んだところ異常を感じ、知人が市に連絡した。市によると、カビが確認されたのはこの女性に配布されたパンのみで、黒ずんでいたという。市は、このパンと同じ期間に製造されたものは、ほかでは配布していないとした。 市によると、パンの賞味期限は来年9月。真空状態包装されており、製造から5年間、保存可能だという。市は「保存状態に問題はなかった」としており、販売元の会社に調査を依頼。パンを配布した女性らに謝罪した。 販売元の会社によると、この商品は北海道の社会福祉法人が製造。既に廃番となっていて、6日現在、県内外で同様の事例は確認されていないという。
福島民友新聞社