吉岡里帆「悩みながら撮影」水上恒司「私にとって財産」 25年公開『九龍ジェネリックロマンス』ダブル主演
女優、吉岡里帆(31)と俳優、水上恒司(25)が映画「九龍ジェネリックロマンス」(来年公開)にダブル主演することが10日、分かった。同名漫画が原作で、現在と過去、未来が交錯する幻想的なラブロマンスミステリー。初共演の2人は恋の相手役で、吉岡は役作りで髪を約20センチカット。思いを寄せながら衝撃の事実と向き合う演技に挑戦する。また、原作のテレビアニメ化も決まった。 物語の舞台は過去に実在した香港の人口過密地帯、九龍城砦(きゅうりゅうじょうさい)。混とんとした雰囲気と郷愁あふれる世界観で描かれる異色の恋愛模様に、吉岡は「悩みながらの撮影でした」と振り返った。 実写版「九龍ジェネリックロマンス」の原作は累計発行部数100万部を超える漫画家、眉月じゅん氏の同名コミック。吉岡は九龍の不動産会社で働く令子役で、水上演じる先輩の発(はじめ)に恋心を抱くが、発には過去に自分とそっくりの婚約者がいたと知る。失われた記憶や婚約者の正体、九龍の秘密などが複雑に交錯する中、衝撃の真実が明らかになる。 2026年のNHK「豊臣兄弟!」で大河ドラマ初出演が決まり、活躍の場を広げる吉岡は令子のキャラクターに合わせて髪を約20センチカット。撮影では「令子は不確かな存在で、実在することを信じてその場で生まれる本当の感情を大切にして挑みました。令子が自分らしさを見つけていく過程が現実世界ともリンクし、集中して感情移入することができました」と難役を演じきった。 一方の水上は出演映画の「八犬伝」(曽利文彦監督)や「本心」(石井裕也監督)など話題作が公開予定。吉岡とは初共演で「発を生きた時間は私にとって財産となり、その過ごした時間は、今後の私の人生において大きな出来事となると、今、感じています」と手応えを感じていた。 ★アニメ化 漫画「九龍-」の映像化とテレビアニメ化は今回が初。来年放送のアニメ(詳細は後日発表)では、ダブル主演声優として白石晴香が玲子、杉田智和が発を担当する。白石は「いつかアニメでも見たいな…と勝手に妄想していたので、オーディションに受かったときはとにかくうれしかったです」。杉田は「何も構えなくていい。夢を見てるときくらい余計な力はいらないんだ。そうだろう?…あ、小じわみっけ」と役柄のせりふで喜びを表現した。