「打った瞬間、行った」 白樺学園・川波 さえた読み、会心アーチ 交流試合
2020年甲子園高校野球交流試合は最終日の17日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、白樺学園(北海道)は3―8で山梨学院に敗れた。 【交流試合最後の熱闘】山梨学院VS白樺学園 快音を残した打球がぐんぐん伸び、バックスクリーン左に飛び込んだ。無観客でなければ、球場全体がどよめくであろう会心の一打。白樺学園の1番・川波は五回無死からの第3打席で放った同点ソロを「打った瞬間、行ったと思った」と自賛した。 2ボールから内角の変化球を見送った直後、外寄りのスライダーを完璧にとらえた。打ち取られた自身の2打席も踏まえ「外中心の配球だったので張っていた」。冷静な読みが生んだ公式戦2本目のアーチだった。 6点を追う九回2死では二塁強襲の内野安打を放ち、後続の左前打などで生還。結果的に交流試合で最後のホームを踏んだ選手となり「詰めの甘さもあって勝てなかったけど、貴重な体験を今後に生かしたい」と前を向いた。 大学で力を蓄え、プロ入りが目標だ。次のステージを見据え、今後も下級生に交じって練習を続けるつもりだ。「悔いの残らないようにやっていくこと」。後輩に伝えたいメッセージは、自身の野球人生にも重なっている。【野村和史】