ＮＨＫ

　ＮＨＫの稲葉延雄会長が１６日、東京・渋谷の同局で定例会見を行った。 　稲葉会長は創業者の性加害問題から再出発を図る「スマイルアップ（旧ジャニーズ事務所）」の新会社「ＳＴＡＲＴＯ　ＥＮＴＥＲＴＡＩＮＭＥＮＴ」に所属するタレントの新規起用について、１６日付けで起用を再開することを発表。同局は、昨年９月以降「新規の出演依頼は行わない」というスタンスをとっていたが、稲葉会長は「この間、定期的に面談をし、取り組みの状況を継続的に確認してまいりました。被害者への補償、再発防止への取り組み、両社の経営分離が着実に行われているとし、１０月１６日をもって制作現場の判断で出演依頼を可能とすることにしました」と説明した。 　稲葉会長は「これですべて終わったとは当然考えていない。『マスメディアの沈黙』と言われているが、ＮＨＫも当時の対応は十分ではなかったと自省している。今後の職責をあらためて認識して公共放送の役割を果たしていきたい」と述べた。また大みそかの「ＮＨＫ紅白歌合戦」の出演について「今回、紅白への出場に向けて新規出演を判断したわけではない。今日をもって、と制作現場が判断した」と説明した。