残業したくない!残業続きの毎日を脱するための対処法を伝授します
どうしても残業が減らせない場合は?
残業が多く、ここまでご紹介したような対処法を試しても改善できない場合は、次の対策も検討してみてください。 ◆専門家に相談する 労働組合があれば、相談してみましょう。労働組合を通じて会社側と交渉することで改善される可能性があります。また、違法な時間外労働、賃金不払残業(サービス残業)などの問題については、労働基準監督署に設置されている労働局の総合労働相談コーナーでも相談を受け付けています。 ◆残業が少ない企業への転職を検討する 残業が少ない企業を求人サイトで検索する、あるいは転職エージェントに紹介してもらうなどして、転職を検討する手もあるでしょう。 ただし、残業の実態が正確な分からないことも多いものです。そこで、厚生労働省が提供している「女性の活躍推進企業データベース」をチェックしてみることをおすすめします。 このサイトでは、全国の企業が女性の活躍状況に関する情報・行動計画を公表しており、優れた取り組みをしている企業には「くるみん」「えるぼし」のマークが認定されています。女性が強調されていますが、男性の育休取得率なども見ることができますので、男性にとっても働きやすい環境が整備されているかどうかを判断する参考になります。 特に「勤務間インターバル制度」の有無に注目してみてください。この制度は1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に一定時間以上の休息時間(インターバル)を設け、働く人の生活時間や睡眠時間を確保するものです。この制度の導入を公表している企業は、働きやすい環境整備への意識が高いと判断できるでしょう。 残業をしなくても、生産性が高い働き方をすることで、自身の人材としての価値を高めていくことは十分可能です。ご自身が力を発揮できる働き方ができる環境を探してみてはいかがでしょうか。
【永田瑠奈氏 プロフィール】 ワーク・ライフバランス コンサルタント 大学卒業後、福利厚生代行サービス会社に入社し、営業部に配属。同年入社の新入社員の中で最速受注、最高額受注、最高達成率の実績を挙げる。大手~中小企業に対するワークライフのバランス推進に取り組む一方、自社に対しても業務効率化に関する仕組みを提案し、残業削減に寄与する。女性がいきいきと働く職場環境づくりの必要性を感じ、2012年、株式会社ワーク・ライフバランスに参画。若い女性たちのキャリア支援セミナーから管理職向けのマネジメント研修まで幅広く担当。きめ細やかな対応やプロジェクトマネジメントスキル、相手に合わせたコミュニケーションやフィードバックスキルに定評があり、講演・コンサルティングともにリピート率が高い。
取材・文:青木典子 編集:馬場美由紀