ゴールドマン、湾岸諸国に顧客呼び込みへ-中東に焦点の投資戦略準備
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループは同社とその富裕層顧客による湾岸諸国市場への投資に重点を置く複数の投資戦略を開始する計画だ。
ゴールドマンの資産運用・ウェルスマネジメント部門グローバル責任者、マーク・ナックマン氏はカタール経済フォーラムで、新興国株の指標であるMSCI新興市場指数に中東企業が占める割合は現在約7%だが、ゴールドマンの調査によると10%まで上昇する可能性があると指摘。これはより多くのグローバル投資家が湾岸諸国に資金を投じるのを後押しするはずだと述べた。
「グローバル投資家は中東にもっと注目せざるを得なくなるだろう」とナックマン氏は語った。
資産運用会社の幹部は長年、政府系ファンド(SWF)から多額の資金を引き出すために中東を訪れてきた。しかしナックマン氏の発言は、湾岸諸国が国内の計画に充てる資金の調達を目指す中でダイナミクスが急速に変化していることを示している。
ナックマン氏は、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のSWF、ムバダラ・インベストメントなどと最近パートナーシップを締結した後、ゴールドマンはプライベートクレジット事業を拡大していると話した。この提携により、ムバダラとゴールドマンはアジア全域での直接融資に注力することになる。
直接融資におけるリスク・リターンは現時点では「異例なほど良好」であり、この分野の融資比率は魅力的だと同氏は説明。また、ゴールドマンは高金利環境にもかかわらず信用リスクについては懸念していないとした。
カタール政府がスポンサーの同経済フォーラムはドーハで14-16日の3日間開かれる。
原題:Goldman Looks to Entice Wealthy Clients to Plow Cash in Gulf (1)(抜粋)
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Farah Elbahrawy, Francine Lacqua