芸能スカウトも放っておかない190cmイケメン投手の気になる進路は? 日本学園高のエース古川遼が抱き続ける夢
ところで注目の早実戦は、どうだったのか。 この日も先発ではなく3番手で6回から登板。力むことなく、長身を生かした角度のあるスライダーとカーブを交えた変化球を中心に、時折140キロ前後のストレートも使い、三振を奪い続けた。特に7回には三者連続三振、8回は二者連続三振を奪って、素質の片鱗を窺わせてくれた。被安打3、1四死球、1失点で抑え、調子は悪くなかった。 しかしこの中で重要な高校野球ファンが待ち望んでいた注目の対決があった。それは早実の主砲であるドラフト候補の宇野真仁朗選手(3年)との対決だ。ともにドラフト候補だけに、意地の張り合いをどう表現するのか球場全体が息を呑んで見守った。まず初球は様子見のボール球を投げ、次いで2球目にいきなり気合の入ったストレートで勝負に行った。そこは早実の4番だけあって見逃さない。芯でとらえた当たりは、そのまま左翼席に。ソロ本塁打だ。呆然と打球の行方を見守る古川。この直後のことだ。天候不順の影響から、雷鳴が球場に轟きわたり、試合続行が不可能となり、翌日の継続試合となってしまった。 遠くで鳴っている雷鳴が古川の口惜しさと、夏の終わりを告げている心中を察しているように思えた観客もいたのではないだろうか。 結果的には、6対1で負けてしまったが、気になるのは今後の進路だ。いくつかの大学からも勧誘は来ているが、まだ真剣に考えたことはないという。一段落して気持ちが落ち着いたら家族や関係者たちと相談して決めるそうだ。 プロ志望届は出すつもりでいる。 夢は持ち続けている。遠雷も励まし続けているようだ。 取材・文●大友良行
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