三浦市立病院、スタッフ不足に患者の減少 経営強化プランも続く苦境
三浦市立病院(同市岬陽町)の経営強化プランがスタートして間もなく9カ月。市内唯一の総合病院として経営改善への取り組みが進む一方、入院・外来患者数は前年同期より減少して厳しい状況が続く。大きな課題となっている看護師や整形外科医の確保に努めているが、社会的な医療従事者不足の中で苦戦を強いられている。 同病院(136床)は2023年度の経常損失が約2億円に上り、繰越欠損金は約10億8千万円に膨らんでいる。この状態を打開するため、「患者を増やし、単価を上げる」(担当者)ことを目指して経営強化プランを策定。24年度から4年間を計画期間として経営改善に取り組んでいる。 プランでは、最終年度の27年度には経常損益の黒字化を図る。数値目標として1日平均の入院患者数129人、外来患者数260人を定めた。 だが、状況は厳しい。特に、24年4月から10月までの入院患者(1日平均)は86人にとどまり、前年同期よりも28人減った。外来患者数も246人で10人少なくなった。 入院患者の減少は、10月まで看護師不足で2階病棟(42床)の入院を中止したことが影響している。非常勤の看護師を多数確保して、11月からは同病棟での入院を再開している。
神奈川新聞社