春日が昨夏代表の九州国際大付を破り初の九州大会へ 昨秋の県4位から「1位へ」【高校野球春季福岡大会】
◆九州地区高校野球福岡大会準決勝 春日2―1九州国際大付(4日・北九州市民) 県立校の春日が九州国際大付を1点差で破り、初の九州大会出場を決めた。エース前田歩三雄(3年)が1失点で完投。1回に四球と2連打で1点を先制されたが、その後の2死満塁のピンチをしのぐと立ち直り、2回以降は無安打に抑えた。味方は3回に相手のミスから2点を挙げて逆転。エースは丁寧に低めを突く投球で強打の九州国際大付打線を抑えて1点のリードを守った。 立ち上がりの失点に前田は「1回に点を取られて、これはヤバいなと思いました。でも気持ちで負けては駄目だと攻めていきました」と気持ちを入れ直した。2回からは130キロ台中盤の直球とカーブを使い、内角を突いてゴロを打たせた。5回には内野の2失策から1死二、三塁のピンチを招いたが「これまで守備に助けてもらっているので、自分でカバーしようと丁寧に投げました」と冷静に後続を一ゴロと三振に打ち取り、最終回まで粘りの投球は切れなかった。3人の投手でつないできた春日だが「今朝の投球を見て前田を先発にしようと決ました。よく頑張ってくれた」と八塚昌章監督は強豪を相手に踏ん張ったエースの力投に目を細めた。 今春から低反発のバットに切り替わることを見据えて冬の練習では守備練習に力を入れてきた。4回戦の八女学院戦以降は3点以内の接戦が続いたが、守備で崩れることなく、福岡工大城東、自由ケ丘、九州国際大付と甲子園出場経験のある私立の強豪校を破り、初の九州大会切符をつかんだ。 昨秋は準決勝の飯塚戦で九州大会出場を意識して硬くなり2―3で敗れ、福岡大大濠との3位決定戦も敗れて4位に終わった。チームのスローガンはスクールカラーの朱を取り入れた「走考朱(そうこうしゅ)、4位から1位へ」。福岡県の1位となって弾みをつけて九州大会へ乗り込むのが全員の目標だ。(前田泰子)
西日本新聞社