OpenAIサム・アルトマン氏が「メモ帳は安いものでいい」と語る理由
私は、計画的に物事をこなしたいとき、基本的に紙とペンを好んで使います。何らかの情報を整理したいときは、デジタルメモではなく、手書きのメモが自分にはいちばんしっくりくると、これまでにも何度か書いたことがあります。 お気に入りのカレンダーやタスク管理のアプリもあるにはあるのですが、会議でのメモ取りやブレストには”紙とペンに勝る”アプリにはまだお目にかかれていません。 そのため、これまでありとあらゆるノートを使っていました。周りのライターやクリエイターと同様、私もモレスキンに入れ込んでいた時期がありましたが、ここ数年はロイヒトトゥルム1917のノートを愛用しています。
「高価なノートは、実用的ではない」
ところが、OpenAIの創業者で現CEOのサム・アルトマン氏によると、高価なノートは実はあまり実用的ではないのだそうです。 YouTube チャンネル「How I Write」に出演したアルトマン氏は、そのインタビューで、「自分はスパイラル綴じのノートしか使わない」と司会者のデビッド・ペレル氏に語っています。 世の中には高価なノートもいろいろあるけど、ああいうのはよくない。スパイラル綴じノートのほうが絶対おすすめ。机の上でフラットに開けるのがいい。こうやってページを開いたら、こんなふうにフラットにね…。そして、ページが切り離せるのがいい。 ページを切り離せることがメモを取るうえでは大事なのだ、とアルトマン氏は続けました。 私は、たくさんメモを取って、それをどんどん切り離す。複数のページを並べて見ることもできるし、くしゃくしゃに丸めて床に捨て去ることもできるし。
どんなメモを取りたいか?
私は彼の話を聞いて、メモの取り方に関しては2つの異なる考え方があると思いました。 まず、情報やアイデアを記録して、自身の記憶に長期的に反映させたいと考える人たちです。彼らにとって、ノートというのは、アイデアを記録する媒体であると同時に、その発想に辿りついた経緯も物理的に残せるアーカイブという位置づけもあるでしょう。 その一方、ToDoリストや、情報を一時的に覚えておくためにメモを取る、アルトマン氏のような人がいます。彼の場合、アイデア出しやアイデア処理ではなく、詳しい情報のあるToDoリストを書き出しているに過ぎません。ページが切り離せるノートは、確かに後者の人たちに適しているでしょう。 アルトマン氏のようなメモの使い方をする人にとっては、メモを取るということは純粋に機能的な手段でしかないので、高価なノートはあまり必要ないというのは納得がいきます。 また、アルトマン氏が出席しているような会議でいいアイデアが提示されたら、それを議事録としてまとめてくれる人がいるでしょう。 アルトマン氏のような人は、常に多忙で、次々とアクションアイテムを処理していく必要があります。あなたももしそんな働き方をする人だとしたら、お使いのその高価なノートがあなたの生産性を下げてしまっているかも。 Source: YouTube Originally published by Inc. [原文] Copyright © 2024 Mansueto Ventures LLC.
永木久美/OCiETe