大成功! 夏の補強で大躍進したJリーグクラブ(4)降格濃厚から大復活! 後のタイトル獲得につながる的確補強
8月も終わりに差し掛かり、明治安田Jリーグの夏の補強期間が終了した。シーズン半ばでの補強は後半戦のチームの成績を大きく左右するものとなるが、Jリーグの歴史の中には、夏の補強によってチーム状況が大きく変わり快進撃を見せたクラブがある。今回は夏の的確な補強によって大躍進を遂げたクラブを紹介する。(成績は『transfermarkt』参照)
名古屋グランパス(2018年) 最終順位:15位(12勝5分17敗) 補強期間前順位:18位(2勝3分10敗) 主な夏の補強選手:中谷進之介、丸山祐市、前田直輝、相馬勇紀 2016年に屈辱のJ2降格を喫した名古屋グランパスは多くの主力が退団したものの、夏に補強したガブリエル・シャビエルが大活躍を見せ1年でJ1復帰を果たした。オフシーズンには元ブラジル代表FWジョーや、オーストラリア代表GKミッチェル・ランゲラックといったビックネームを獲得。風間八宏監督が築く攻撃的なサッカーに磨きをかけ、開幕2節を連勝でスタートする順調な滑り出しを見せていた。 しかし、名古屋は突然長いトンネルに入り込んでしまう。第3節以降勝てない日々が続き、8連敗も喫した。特に守備の崩壊が顕著で、8連敗中3失点を喫したのが6試合と、テコ入れは必須の状況だった。 当然名古屋も守備陣の補強に取り掛かり、柏レイソルから中谷進之介、FC東京から丸山祐市を獲得。さらに松本山雅FCから前田直輝を獲得し、攻撃陣の厚みを増すことにも着手した。 この補強はさっそく実を結ぶ。第19節ベガルタ仙台戦で第2節以来の勝利を記録すると、この試合からリーグ戦7連勝を記録。当時早稲田大学に在籍していた相馬勇紀の加入もあり、攻撃陣はリーグ4位の52得点を記録するなど爆発した。最終節の湘南ベルマーレ戦では2点を先制されるも何とか追いつきドロー。得失点差までもつれたJ1残留争いをなんとか耐え凌ぎ、逆転でのJ1残留を決めることとなった。 この夏に補強した4選手は、2021年のYBCルヴァンカップ制覇時の主要メンバーでもある。緊急補強で獲得した選手たちは、名古屋に2011年以来のタイトルをもたらす原動力となった。
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