久能山東照宮で必勝祈願を行ったベルテックス静岡の選手たち（カメラ・塩沢　武士）

　Ｂ２ベルテックス静岡は１８日、今季初公式戦となる天皇杯２次ラウンド初戦（２１日１５時開始・オープンハウス太田アリーナ）のＢ１群馬戦に向けて静岡市内で練習した。今月７、８日のＢ２富山とのプレシーズンゲームではコンディション調整で欠場したＰＧ岡田雄三（２８）の出場が濃厚で、格上相手に「勝ちに行く」と宣言。また午前中には、選手、チームスタッフが久能山東照宮で必勝祈願を行った。 　ベルテックスの指令塔が躍動する。格上の群馬相手に岡田が気合十分だ。「Ｂ１のチームとやれるのは天皇杯しかない。すごく楽しみです」。昨季はプレーオフを含めてリーグ戦全６２試合に出場したエースガードが、今季もチームを引っぱる。 　Ｂ２富山とのプレシーズン２連戦（７、８日）はコンディション調整で欠場した。「出たかったけど、無理をしても、しょうがなかったから」。来月５日のリーグ開幕前に心配されたが、今季初の公式戦に照準を合わせてきた。 　県高校出身の２人の“ＰＧ対決”に注目だ。今季から就任した森高大（たかひろ）ヘッドコーチ（ＨＣ、３５）は「スタメンかは断言できないけど、雄三がキーマンになる」と、出場を示唆。マッチアップする藤枝明誠高出身で、相手の指令塔・藤井祐真（３２）を封じるかが大きなポイントになるだけに、沼津中央高ＯＢの岡田は「単純にどこまで通用するか。目の前で対決することで、学ぶことが多いと思う」と、不敵な笑みを浮かべた。 　ＨＣ１年目の森ＨＣにとっては初の公式戦となる。昨季はＢ１アルバルク東京のアシスタントコーチだっただけに群馬は熟知している相手だ。「タレントぞろいでＢ１でもトップクラスで爆発力がある」と相手の実力を認めつつも「勝機はある」と、力を込めた。 　群馬には昨年大会、同じ２次ラウンド初戦で対戦して６９―８２で敗れた。来月５日から開幕するＢ２リーグに向けた“前哨戦”としても重要な戦いとなる。「ラスト５分まで１０点以内で食らいついていきたい」と、指揮官。Ｂ２昇格２年目のベルテが、今季の公式戦初戦で“ジャイアントキリング”を狙う。 （塩沢　武士） 　〇…ベルテの選手、スタッフやチーム関係者が今年のスローガン「登」にちなんで、久能山東照宮の１１５９段の階段を登って必勝祈願を行った。江戸幕府を開いた徳川家康ゆかりの地で、Ｂ２優勝とＢ１昇格を祈願。絵馬に、「チーム全員が１００％の力を出し切り、最高の結果が出ますように」と、したためた加納誠也主将（３５）は「シーズンが近づいて身が引き締まる思い」と、１０月のリーグ開幕を心待ちにしていた。