レアル・マドリーが強さを見せる！(C)Getty Images

21日のラ・リーガ第6節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのエスパニョール戦を4-1で制した。 【動画】絶妙クロスからロドリゴがゴール！ 代表ウィーク明け、21日間で7試合をこなすレアル・マドリーが臨む3戦目。相手は今季ラ・リーガ1部に復帰を果たしたエスパニョールだ。なお同チームのマノロ・ゴンサレス監督は、数年前までカタルーニャでバスの運転手とアマチュアチームの監督を並行してこなし、この6カ月間でエスパニョールB（スペイン4部所属）からトップチーム指揮官に昇格してラ・リーガ1部挑戦権を勝ち取った異色の人物である。 アンチェロッティ監督はやはりこの過密日程の中でローテーションを敢行。ヴィニシウスらをベンチに置き、GKクルトワ、DFカルバハル、チュアメニ、ミリトン、フラン・ガルシア、MFモドリッチ、バルベルデ、ベリンガム、FWアルダ・ギュレル、エンバペ、ロドリゴを起用している。 レアル・マドリーは前半からボールを保持して積極的に攻め込むも、マノロ・ゴンサレス監督率いるチームのクレバーなプレーに苦戦する。エスパニョールは極めてコンパクトな4-4-2をゴール前に敷いてマドリーの攻撃をシャットアウト。ゴールキックでは徹底的に時間を使い、ベルナベウの観客は不快感を表す指笛を吹いていた。 レアル・マドリーは11分、ギュレルのヘディングパスからエンバペがペナルティーエリア内深くまで侵入するも、角度がないところから放ったシュートはGKジョアン・ガルシアにセーブされる。マドリーはその後も、エスパニョールの堅守と自分たちの攻撃の機能不足に苦しみ、スコアレスのまま試合を折り返した。なおこの試合が今季公式戦8試合目となったマドリーだが、前半を無得点で終えるのは7試合目。彼らは開幕節マジョルカ戦（1-1）でロドリゴが決めた以外、最初の45分間でゴールを記録していない。 迎えた後半、54分にスコアが動いた。動かしたのは、エスパニョール。J・ガルシアのロングフィードからジョフレがペナルティーエリア内に侵入してシュートを放つと、このボールがクルトワの足に当たり、枠内に転がっている。 ビハインドを負ったアンチェロッティ監督は55分に交代カードを切り、ギュレルを下げてヴィニシウスを投入。攻勢を強めるレアル・マドリーは、58分に同点に追いつくことに成功した。バルベルデの強烈なミドルシュートをJ・ガルシアが弾くと、ペナルティーエリア内左でこぼれ球を奪取したベリンガムがグラウンダーのクロス。J・ガルシアが取り損ねたボールを、詰めていたカルバハルが押し込んでいる。 レアル・マドリーの勢いは収まらず、ここからヴィニシウス劇場がスタート。ブラジル人FWはまず75分、左サイドから意表を突くタイミングで右足アウトサイドを使ってクロスを放ち、ロドリゴのゴールをお膳立て。さらに78分にはエンバペのスルーパスからペナルティーエリア内左に侵入して、滑り込みながらボールを枠内に流し込んだ。 ヴィニシウスらの活躍で一気に逆転し、リードを広げたレアル・マドリーは、90分にとどめの4ゴール目を決めている。途中出場したばかりのエンドリッキが右サイド深い位置からペナルティーエリアを目指してドリブルを開始すると、後ろからがっつりつかんできたカルロス・ロメロを凄まじい馬力で引きずり続け、エリア内に入った瞬間に倒れてPK判定に。キッカーのエンバペがシュートを冷静に決め切って、エスパニョールに引導を渡している。 今季初めてお得意の逆転勝利を果たしたレアル・マドリーは、ラ・リーガ3連勝（4勝2分け）および公式戦4連勝。ベルナベウには「コモ・ノ・テ・ボイ・ア・ケレール（どうして愛さずにいられようか）」のチャントが響き渡っていた。