債券は上昇、30年国債入札の結果好調で-長期金利低下に転じる
(ブルームバーグ): 9日の債券相場は上昇。この日に実施された30年国債入札結果が好調となり買いが優勢になった。長期金利は13年8カ月ぶりの高水準から低下に転じた。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、30年債入札は「非常に強い結果だった」とし、「利回りが上昇したことを好感し生命保険会社が買ってきたのだろう」との見方を示した。ただ、24日の日本銀行の金融政策決定会合までは、利上げへの警戒感から金利の上昇トレンドが反転することはないとも述べた。
入札結果によると、最低落札価格は99円90銭と、市場予想99円75銭を上回り、小さいと好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は2銭と、2022年2月以来の小ささ。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.72倍と、20年11月以来の高水準となった。
--取材協力:日高正裕.
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Hidenori Yamanaka