なぜ転落…。欧州の「消えた天才」(10)ピークは20歳? ドイツで暴れた姿はどこへ?
若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消したヨーロッパ人選手を紹介する。
FW:ジャン=ケビン・オーギュスタン(フランス) 生年月日:1997年6月16日 主な在籍クラブ:パリ・サンジェルマン、ライプツィヒ、モナコ 現所属クラブ:無所属 ライプツィヒは2016/17シーズンにブンデスリーガ初昇格を果たした。1年目からブンデスリーガで2位フィニッシュを果たすなど躍進を遂げ、2017年夏にはクラブ史上初のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場に向けて大型補強を行っている。 目玉補強の1人だったのがパリ・サンジェルマンのアカデミー出身で、ズラタン・イブラヒモビッチとエディソン・カバーニに次ぐ3番手FWとして台頭し始めていたジャン=ケビン・オーギュスタンだった。彼はフランスの年代別代表でエースとして活躍しており、2016年に行われたU-19欧州選手権で6ゴールを決めて大会得点王とMVPを同時受賞していた。 期待の神童はすぐにライプツィヒのサッカーにフィットする。ティモ・ヴェルナーとのスピードがあるツートップの破壊力は抜群で、1年目から公式戦12ゴ-ルと期待通りの活躍を披露していた。しかし、彼のピークは20歳までだった。 特に2019年夏のライプツィヒ退団後の成績は芳しくなく、モナコでは公式戦12試合で1得点、リーズ・ユナイテッドでは3試合0得点、ナントでは11試合0得点、そして今夏まで所属していたバーゼルでは51試合8得点とかつてブンデスリーガを席巻した勢いはない。近年は筋肉系の負傷を繰り返しており、一時は2500万ユーロ(約35億円)あった市場価値も現在は50万ユーロ(約7000万円)までダウンしている。27歳にして無所属となった彼のキャリアは下降の一途をたどる一方だ。
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