YouTuber、マッチングアプリ、リモート飲み会……現代的な道具立てで話題となり40万部突破のミステリ『#真相をお話しします』文庫版で登場[文庫ベストセラー]
7月17日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『さらば故里よ 助太刀稼業(一)』が獲得した。 第2位は『百年の孤独』。第3位は『N』となった。 【画像を見る】32歳と偽りマッチングアプリで女性を漁る42歳の中年男 7回目の今回は…… 短編「ヤリモク」のマンガ版を見る 4位以下で注目は6位に初登場の『#真相をお話しします』。2021年に第74回日本推理作家協会賞短編賞を受賞した「#拡散希望」を含むミステリ短編集。22年4月に単行本で刊行。YouTuberやマッチングアプリ・リモート飲み会など現代的なテーマやガジェットが盛り込まれていることや、二転三転する予想外のラストがSNSで大きな話題となり、発行部数は50万部を突破している。2023年本屋大賞にもノミネートされたほか、WEBマンガサイト「くらげバンチ」でマンガ版も連載されていた。書評家の大矢博子さんは同作について《やっぱりね、と思ったあとで「ええっ!」と突き落とされるという、まさにミステリの快感に満ちている。最後の最後まで気が抜けない逸品揃いだ》と評している。 著者の結城真一郎さんは24年6月に2年ぶりの新作『難問の多い料理店』(集英社)も発表しており、こちらはフードデリバリー専門レストランのシェフが探偵役を務める連作ミステリ短編集となっている。
1位『さらば故里よ 助太刀稼業(一)』佐伯泰英[著](文藝春秋) 毛利藩を飛び出した武士コンビの冒険! 新シリーズ 時代は文化文政。豊後毛利家の徒士並・神石嘉一郎は貧しい生活を強いられていたが、三神流の遣い手として、武士の勤めを果たしていた。しかしある日、身に覚えのない罪を着せられて脱藩を余儀なくされてしまう。豊後を離れて、大阪へ向かう船で嘉一郎を待ち構えていたのは、豊後毛利藩の三男で、藩では「控え」「もどき若様」などと軽んじられていた毛利助八郎。この助八郎が家宝の刀を持って藩から抜けようとしたことで、騒ぎは大きくなっていき? ーなぜか旅をともにすることになったものの、カネもない、伝手もない。果たしてこの「負け組コンビ」に未来はあるのか? (文藝春秋ウェブサイトより)