「好みの顔の人と結婚しなきゃダメよ」 母親の呪縛で“魔法が解けた”45歳女性…結婚相手のルックスは本当に重要なのか
「美しさは非現実、生活は現実」
2.5次元アイドルの追っかけをしている悦子さん(36歳、仮名)は、「イケメンは鑑賞するもの」だと言い切ります。夫の保二さん(42歳、同)は宝塚ファンで、男役トップスターのごひいきがいます。 「私も夫も、美しいものが大好き。その人を見ているだけで幸せなんです。そして美しいものは、家庭の中には必要ありません。だって、美しさは非現実なんです。生活は現実ですから。うちら2人にとって、美しい人は、絵画と同じ位置づけです。自分と同じくらいの顔面偏差値で、趣味に理解があるならそれで十分。現に、夫とは宝塚とアイドルの話題で盛り上がれて、すっごく楽しいですもの」と悦子さんは笑います。 いかがでしょうか。これらのエピソードを見ていくと、好みの顔だからうんぬんという話ではなく、自身の価値観でいかに毎日を快適に過ごせるかが決まってくると思いませんか。私はよく「割り切り感」という言葉を使います。 「夫の顔は好みじゃないけど、料理がうまくて、お酒も一緒に飲んでいて楽しいから全然OK」という友達、周りに結構いませんか? 見た目はイガグリ坊主で、お顔がニキビだらけで、平均体重をかなりオーバーしている友人がいるのですが、奥さんはきれいでバリキャリ。奥さんと話したところ、旦那さんの顔が好みというわけではないものの、お笑い系で、芸人レベルに笑わせてくれるのだそうです。YouTubeを始めたらどうかと奥さんから提案したくらい、「楽しい」と感想をくれました。 伴侶となる人は生活を共にする人、まさに「病めるときも楽なときも」です。自分が一番大切にしていることは何なのかを認識していないと、うまくいくはずはありません。その認識に自信を持ち、言い切る姿勢が重要です。
「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美