四季報マスターが『四季報新春号』から見つけ出した"昇り龍"銘柄30選!
渡部 東証も一昨年から、投資単位(100株の価格)を50万円未満に引き下げるよう企業に要請してますからね。 山本 そうそう。狙い目は知名度があって最低購入価格が高い企業です。直近で同業他社が分割してプレッシャーを感じている企業ならなお良し。例えばローソンの株価は8000円台だから東証の分割要請の対象。さらに同業のセブン&アイHDが昨年末に3分割を発表しているから、プレッシャーもあるはずです。 ■日本酒1本100万円のレストラン!? 渡部 続いて【接待再開】。久々に記者コメント欄に「接待」という単語が復活しました。その背景には、コロナ明けの外食需要の戻りのほか、法人の接待交際費の非課税上限をひとり当たり1万円に引き上げる政府の方針がある。会社員の財布のひもが緩くなり、高価格帯メニューをそろえる飲食店が恩恵を受けるとみます。 山本 低価格帯の飲食関連企業は昨年中に株価が急騰した例も多いけど、高価格帯の中には出遅れてる企業もありますね。 渡部 ええ。注目は高級和洋食レストランを手がけるうかい。会食で立ち寄ったときに四合瓶1本で100万円する日本酒がメニューにあって、たまげました(笑)。まぁ、日本人向けというより、外国の富裕層向けの値づけなんでしょうけど。 山本 【インバウンド】向けに高級品を売る企業はこれからも強そうです。 渡部 外国の資金を呼び込む観点で、【大阪万博】の出展企業にも注目したい。イチオシはクオリプスで、iPS細胞由来の心筋細胞シートを開発しています。患者の心臓をシートで覆うことで弱っていた心臓の動きが良くなり、心不全を防ぐことができる。 これ、目の前で見せてもらったんですがスゴかったですよ。薄いシートがピクピク動いて。ぜひ万博で世界の注目を集めて飛躍してもらいたいです。 山本 日本株の推移が堅調なこともあって、日本に注目する【海外投資家】が増えましたね。四季報から海外投資家が好みそうな銘柄を見抜くこともできますから、海外から大量の資金が入ってくる前に仕込んでおきましょう。 注目は利益率が高い企業。基準として経常利益(事業全体で得た利益)率20%以上は欲しいところ。例えば、中古自動車オークション運営のユー・エス・エスは驚異の50%超です。同社の外国人持ち株比率は40%超。 つまり海外投資家から人気なんです。外国人持ち株比率は四季報に記載があるから、どんな企業が人気なのか研究してみるのも面白いですよ。