<会社訪問>日本気象協会 天気予報は20年でどう変わった?
1日3交代 気象予報士の仕事
こうした経験を生かして天気を予報するのが気象予報士です。日本気象協会には約400人の職員がいて、その半分が気象予報士の資格を持っています。 天気を予報する部門は、365日24時間体制。昼間はおよそ10人の気象予報士が3交代で天気を予測します。午前11時には、フロアの気象予報士たちが集まり、予報に役立てる「予報会報」を開いて天気情報の共有をします。 台風や大雪の場合は増員してさらに細かい分析をすることもあり、仮眠室も用意されています。ちなみに、特別警報や津波注意報、台風の進路など防災情報については、気象庁だけが予報できます。 予報センターの気象予報士吉田直人さん(26)は「経験したことのない大雨やゲリラ豪雨など極端な現象や規模小さな現象は予報、降るというのは分かっても何時に何区で降るのかというのは難しい」と話します。ベテラン予報士にはノウハウがあり、ベテラン予報士からから学ぶことで精度を上げているのだそうです。
生活に密着したさまざまな天気予報
気象庁以外の団体が提供する生活に密着した天気予報はバリエーションが増えてきました。紫外線予報はお馴染みですね。2006年には熱中症情報を提供して熱中症予防を呼びかけました。今日はおいしいビールが飲めるかどうかを知るビール指数もあります。 季節の情報についても精度があがり、2010年には「予想制度が気象庁と拮抗するようになってきた」として、気象庁が桜の開花予想を出すのをやめています。 これらの生活に密着した情報は、テレビ局や新聞社、インターネットのポータルサイトにも配信されています。2011年4月にはJR東日本のトレインチャンネルに天気予報を配信。天気予報はますます身近な存在になっています。