【MotoGP】アコスタは”天才”とKTMエスパルガロ太鼓判「誰も真似できないライディングをしている」
MotoGPの現役を引退して今はKTMテストライダーとなっているポル・エスパルガロは、2024年シーズンにデビューした新人のペドロ・アコスタ(GASGAS)は他のMotoGPライダーに真似のできないライディングをしていると語った。 MotoGP2024 第7戦イタリアGPハイライト アコスタはMoto3クラス、Moto2クラスで2021年、2023年にチャンピオンとなり、2024年はKTM陣営のGASGASテック3からデビュー。マルク・マルケス以来の大型新人として注目を集めてきた。 そしてアコスタは前評判通りの実力をすぐに発揮。既に表彰式争いの常連となりつつあり、ルーキーという枠を超えた存在となっている。 アコスタに対しては称賛の声が多数寄せられているが、それはKTM陣営の内部にいるライダーから見ても同じようだ。2023年限りで現役を退き、アコスタにシートを譲った形となったエスパルガロは最近、motorsport.comのスペイン版ポッドキャスト番組に出演し、アコスタの凄さについて語った。 「僕たちはペドロのことをかなり称賛してきたけど、彼のやっていることは普通じゃないというのを理解すべきだ」 エスパルガロはそう語る。 「Moto2からステップアップしてきて、(すぐに)結果を出すようなライダーは少ない。そういった新人はドゥカティの最新型にでも乗らない限り、目にすることはあまりないはずだ。今のドゥカティは他のマシンよりもアドバンテージがあるからね」 「知的に言うなら、アコスタは天才だ。彼のやり方は真似のできないものだ」 「マレーシアでのシェイクダウンから既に彼を見ているけど、バイクの荷重移動やブレーキングのやりかたなんかは、学べるものじゃない。年月の経過と共にライディングの方法は変化して、努力や才能で乗り越えられないものがあると気がつくんだ」 「ペドロには真似できないライディングの方法がある。ジャック(ミラー)やブラッド(ビンダー)がアコスタをどれだけ真似しようとしても、上手くいかないだろう。無理なんだ」 「ペドロは固有のライディング方法があって、身体を使ってバイクを曲げている。これは無二のものだ」 「僕はそこをすごく評価している。MotoGPにデビューしたばかりのマルク・マルケスも見てきたし、ダニ・ペドロサ、ホルヘ・ロレンソの走りも見てきた。でも当時は今のようなレベルではなかったし、タイトルを争えるのは4台のマシンだった。今は全部のバイクが勝てる位置にあるんだ」 「だからこそペドロのやっていることは、とても称賛されるべきなんだ。KTMはまだドゥカティのレベルにないんだ。そうなれればと思っているけどね」 なおアコスタについてエスパルガロは「誠実なやつ」だと褒めているが、このド級の新人が勝利し、マルク・マルケスと直接対決をしはじめるようになれば、批判も出てくるだろうと付け加えた。 「彼はとても誠実なんだ。なりたくてなれるものじゃない。自然体だし、それが彼は好きなんだ。でも彼が最高の結果を出し始めたとき、マルケスと直接対決するようになれば、そこには叩く人達も出てくるだろう」
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