広島・常広がドラ1・佐々木に金言 焦らず「まずはけがを治して」 青学大出身ドラ1&けがで不安、同じ境遇だったからこそ
広島・常広羽也斗投手(23)が27日、同じ青学大出身で今秋、ドラフト1位でカープに指名された佐々木泰内野手(22)に“金言”を送った。佐々木は11月に左肩を脱臼し、現在はリハビリを続けている。右腕自身が1年目の今季、コンディション不良で春先に出遅れた経験を元に、完治最優先の心得の大切さを説いた。 実力を認めているからこそ、焦らない大切さを伝えたかった。青学大からドラフト1位でカープに指名され、コンディション面で不安を抱えながら入団という同じ境遇。常広は来季から、再び同じユニホームを着る佐々木に“金言”を授けた。 「まずはけがを治してほしい。変に焦ってもいいことはない。ドラ1で入ってるので焦ることもあると思うんですけど、悪い方向にいかないように考えてやってほしいです」 佐々木は現在、11月の神宮大会で負った左肩脱臼からのリハビリ中。そんな後輩とは青学大で3年間ともにプレーした。常広が3年生、佐々木が2年生の時には寮で1年間同部屋になったこともある間柄。「野球が大好きなやつ。野球小僧だなとは思いますね」とまじめな性格に一目置いている。 けがからの復帰を目指す過程で焦りは禁物という教訓は、自身の経験から学んだ。即戦力の期待を背負って迎えた1年目の今季。しかし、春先に学業による多忙とコンディション不良が重なり、調整が遅れた。大学時代はブルペンで投げ込んで仕上げるタイプだっただけに、コンディション面を考慮されたメニューでの調整は難しいものもあった。 練習がしたいのにできないという苦い経験を後輩にもしてほしくない。「(また)けがして(リハビリメインの)3軍生活となると、いろいろ制限が出てくる。やっぱり自由に(野球を)やりたいなら、1軍で活躍するしかないと思う」とエールを送った。 佐々木の活躍を常広は誰よりも信じている。「2軍スタートになってもコツコツ試合に出れば、あいつならすぐ1軍に上がれると思う。柔軟に場面によって対応できる賢さがある。あいつならやっていけると思います」と太鼓判を押した。 鮮やかな水色を基調とする青学大のユニホームから一変、赤いユニホームに袖を通し、再び共闘する。「一緒に戦えるのは楽しみですし、お互いに焦らずに高め合っていければと思います」。常広が快投し、佐々木が豪快なアーチを描く。将来のエースと主砲候補として期待がかかる2人が順調に成長すれば、カープは黄金期を迎える。