『手越祐也 LIVE TOUR 2024 OVER YOU』FINAL@Zepp Haneda 爆速ライブレポ到着!
手越祐也が全国7都市を回ったライブツアー『手越祐也 LIVE TOUR 2024 OVER YOU』が12月19・20日のZepp Hanedaでの2Days公演をもって全日程を完走した。 【写真を見る】『手越祐也 LIVE TOUR 2024 OVER YOU』で観客を魅了した手越祐也 本ツアーは、10月16日のKT Zepp Yokohamaでの2Days公演を皮切りに愛知、福岡、宮城、大阪、北海道を回り、東京でラストを迎えた。本稿ではZepp Hanedaの最終日の公演をレポートする。 開演直前から「祐也」コールに包まれる会場。定刻の19時を回ると客電が落ちると「everlasting」「MAZE WORLD」などのリミックスが響き渡る。スピードが加速する中、赤い花を基調にしたジャケットに赤色のスキニー姿の手越がステージ上段に登場。悲鳴のような声が上がった。フラッシュのように照らす光の中、激しくかき鳴らすギターの音で「wake me up」を力強く歌唱。オーディエンスの視線を釘付けにしながら軽やかに階段を降り、ファンの待つステージへ。ブルーの光に包まれながら、歌詞の一節〈解き放て〉からライトがフラッシュのように輝き、手越の煽りにファンも「Woo」と歌うなど、のっけから熱気に包まれた。 今年2月に全国5都市を回ったライブツアー『手越祐也 LIVE TOUR 2024 絆 -KIZUNA-』と同様に、今回も2Daysそれぞれに異なるセットリストを設けた。それは楽曲数が増えた証であるのと同時に、全ての楽曲に注ぐ愛情が伝わってきた。 手越が「今日はよろしく!」と声をかけると、会場のペンライトがさらに高く掲げて応えるオーディエンス。続く「アダルトブルー」では歌詞に込めたメッセージと連動してドラマチックに歌い上げた。再び会場が暗転すると、ギターが先導するように鳴り響き、柔らかいオレンジ色に包まれたステージ。3つの照明が手越を照らし「My Own Beat」へ。ここでもサビの一節をファンに委ねると、ペンライトを高く掲げて応えるHONEYYY(読み:ハニー)。ステージと客席を交互に照らす光の演出を含めて、手越のライブは一方的なものではなく、ファンをはじめバンドメンバー、ダンサー、スタッフのみんなで作り上げる時間という思いに溢れていた。HONEYYYたちの大きな声を浴びるようにして、手越は柔らかい笑顔を浮かべ、大きくうなずいた。 「やってきたぜOVER YOUツアーファイナル、Zepp Haneda!どうも手越祐也です!」と元気に挨拶すると、拍手と歓声に包まれた。手越は「7カ所を周ってきたライブツアーもファイナルでっせ!もうぶっ倒れるぐらい、今日熱いやつやっちゃおうと思ってるんですけどいかがでしょうか?」と投げかけるとさらに大きな歓声があがり、手越は投げキスを返してみせた。 網目のように張り巡らされた照明の中、2人のダンサーと「LUV ME, LUV ME」を披露。軽快なステップを踏みながら、一人ひとりを目を合わせるようにしてステージをくまなく回り、続く「ラヴァゲラ」では星空のようなステージ演出を背に、歌詞の〈ひらり〉に合わせてオーディエンスたちも踊っていた。 会場が暗転し、手越がステージ上段へとのぼり、くるりと前を向いてその場で静かに正座をする。一筋の光に照らされる中、深々とおじきをして「御どれ踊れや己が苑」へ。スモークに包まれながらオルゴール調の音が響き渡るミステリアスな雰囲気で空気を一変。中盤からは音が加速し、激しさを増すと赤の照明がバチバチと会場を照らし、さっきまでの静寂が嘘のように別世界へと誘う。 再び暗転すると、今度は夕陽のような照明に包まれながら「サイダー」を熱唱。手越はボックスに腰掛け、体を左右に動かしながら愛おしそうに歌い上げた。続く「プラトニック」では薄紫の灯の中、アカペラを披露したほか、音の高まりと共に伸びやかな高音を響かせた。感情たっぷり込めた「Encore」に、「Lover」は愛おしそうに歌い上げるなど、暗転する度に雰囲気をがらりと変え、歌唱を通してドラマチックなひと時を届けた。 「今回のツアーの集大成のエンターテインメントと音楽、楽しんでくれてますか?」と投げかけると熱気に満ちた歓声が響いた会場。手越は「今日さ、出てくる前のコールで思ったんだけど、メンズすごくね!?」と男性客に声をあげるように促すと、太めの声が返ってくる。すると手越は「ちょっと、俺より声量あるのやめて(笑)」とツッコミ。「メンズも思いっきり歌ってもらえるところあるからよろしくね」と呼びかけるなど、男女問わずファンが増えたことを喜んでいた。 「ラストファイナルだからね、このトーク1時間ぐらい話してもいいって言われてるんで(笑)」と冗談交じりに話し、今年2月に開催した全国ツアーから今回のツアーまでを回顧。「俺の大好きなツアーを長い間味わえるんだ!って思ってたら、それもすぐ終わっちゃうね」と吐露。さらにソロ転向からの軌跡をたどるように「最初はコロナ禍で、みんなと顔を合わせることさえできなくて。そこからやっとオフラインができたと思ったら声が出せなくて...。拍手の代わりにベルチャームを鳴らしてもらって」と話し、ファンの声や歌声、C&Rが聞けた喜びをたっぷりと語った。 2024年は2つのツアーをはじめ、東京と京都で開催したシフォニックフルオーケストラコンサート、対バンツアーやフェスへの出演、さらに10月13日放送「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)に4年ぶりに出演を果たしたことを踏まえ、「こうやって1個1個の夢が叶えられて、実現できることが増えているのは、アーティスト活動をブレることなく、腐ることなくやり続けて、HONEYYYと支えてくれる仲間やスタッフ、全てを大切に1個1個の作品に向き合ってきたご褒美を神様がこの2024年に与えてくれたんじゃないのかな」と語った。 「だからこそ、今回のツアー名は『OVER YOU』。下半期にもしかしたら革命が起きるんじゃないか、何百回、何十回、何千回頑張って倒れても馬鹿にされても僕は何度だって立つよっていう歌詞がまさにそうなんですけど、2024年にたくさんの仲間がいて、仲間が帰ってきてくれた、このツアー名をつけるタイミングなのかな」とツアータイトルに込めた思いを告白。前日に披露した「ONE LIFE」を挙げ、「歌ってた当時は頑張んなきゃ、戦っていかなきゃ!っていう気持ちで、すごい気合いで歌ってたんだけど、いま歌う『ONE LIFE』や『OVER YOU』のような応援歌は、100%みんなに向けてありがとうの気持ち。俺はみんなの支えのおかげで幸せをもらったから、今度は俺が大事なHONEYYYにパワーを送るぞ!っていう歌い方に変わった」とアーティストとして面白い発見をしたとファンへの感謝を交えながら語った。 また、手越はXYのメンバーとして、12月28日放送の音楽特別番組「発表!今年イチバン聞いた曲~年間ミュージックアワード2024~」(日本テレビ系)出演することを発表し、「生放送の一発勝負、俺は大好きなので。歌も直せない、踊りも直せない。その1発勝負をヒリヒリしながら、心地よくアーティストとして、XYとして楽しんでいきたい」と意欲を語った。MCの最後には「あなたたち、どの会場、どんなスポーツ行ってもどんなバンドと絡んでもあなたたちの評判は最高なのよ!」と、共演した芸人やアーティストらからファンを褒められたと誇らしげに伝えると、さらなる大きな歓声に包まれた。 後半は、スタッズづかいが光る黒いカットソーにサルエルパンツを合わせたスタイルで登場。「Venus Symphony」から始まる情熱的なステージが幕を開けた。電飾輝くレトロな雰囲気の中、ダンサーと共にこまめにフォーメーションを変えながらラストには〈愛し合おう〉でロングトーンを響かせた。 「Comfort Zone」のイントロが始まると、手越はみんなに歌って欲しいと誘うと「Pa-ra-ra pa-ra-ra pa-ra-ra pa pa-ra-ra」と大合唱。1階、2階、女子、男子...とパートを分けると、難しい音階が続くフレーズにも関わらずそれぞれが大きな声で歌い上げるなど一体感に包まれた。 そこから「Come Back To Me」へ。フラッシュのような光が放たれる中、軽快なリズムに合わせて会場のボルテージはさらに上昇。 終盤に向かうにつれて声量が増していく手越。怪しげな光に包まれる「MAZE WORLD」からはさらにディープな世界へ。「MAKE ME ALIVE」では手越の煽りにファンも声をあげ、手越がギターやベースと体を寄せて歌唱するなどステージを縦横無尽に動く。 そしてオーディエンスが喜びの声をあげたのが「Flash back」。11月11日、自身の誕生日に配信リリースしたばかりの新曲で、『DayDay.』(日本テレビ系)12月のエンディングテーマに起用されている。客席の熱気を浴び、エネルギーに変換するかのように、ダンサーとの息のあったパフォーマンスと共にどこまでも突き抜ける力強いボーカルで魅了した。 「LOVE SENSATION」のイントロが流れると悲鳴のような歓声があがり、手越は「もっと気持ちよくなろうぜ!」と誘う。間髪入れずに始まる「I'm coming」ではよりセクシーに、オーディエンスをこれでもかと翻弄。そして本編ラストを飾ったのは「Gluttony」。感情をむき出しにして強いメッセージをぶつけるように、体を倒したりヘドバンをしたり。シャウトにハイトーンを響かせ、たとえ喉がつぶれても構わない!と言わんばかりに全身全霊でパフォーマンス。手越は「また愛し合おうぜ!」と眩しい光に包まれながらステージを後にした。 HONEYYYからの「ダーリン」コールに応え、手越がツアーパーカーとペイントデニムと合わせたスタイルで登場。黄色の光を背に受けながら「everlasting」をはじめ、「この手とその手」「プロポーズ」を披露。さっきまでのギラギラとした世界観から一転、清らかな歌声を響かせ、歌い終わると深い深いおじぎをした。 「今年は音楽漬けの1年を送らせてもらった、この集大成のようなツアーを、全国のHONEYYYとみんなと幸せな空間を作って音楽を一緒にして、 心から幸せでしたし、心から元気をもらいました。本当に来てくれてありがとう」と改めて感謝の言葉を伝えた。 さらに、15歳からスタートした芸能生活を振り返り、「人生の大勝負を32歳、4年前にさせてもらって。全てを投げ出したくなるような、そんな挫折はね、芸能人生で今までなかった」と吐露。 「希望を持って夢を追いかけて、あくまでもポジティブに、最高の環境を投げ捨ててまで、その覚悟を持って発信したはずなのに...。」と、当時はまだやり方も分からず、準備不足だったと回顧。「あの時は本当に辛くて苦しくて、柄にもなく泣いてっていう時を過ごしてた」と赤裸々に告白。「でも俺にできることは前を向いて...だって自分で選んだ選択肢だもん。前向いて歩いていく。それ以外ないよね」と力強く語り、HONEYYYからのメッセージに何度も救われたと話した。 「2024年もたくさんのチャレンジをして、新しくいきいきとした強い種をいただいて、それを撒きだしたので。それがどんどん大きい木となって、平和や希望の木となって俺の周りに咲いてくれる2025年が絶対に来ると思う」と晴れやかな表情で語った。 「もしみんなが毎日生きてて辛いことがあるなら、あいつは個人だし、たった1人だし、この巨大な芸能界、俺がお世話になった大事な大事な芸能界、日本の社会、それを変えてやろうと思って果敢に挑んでる。だから私も頑張ろう、俺も頑張ろうって心のどこかで思ってくれると、自分が生きててよかった、活動して、歌い続けてよかったって思えると思うので。心のどこかに手越祐也がいさせてもらえたら嬉しいな」とメッセージを送った。 ラストはツアータイトルに掲げた「OVER YOU」。「俺にとって、そしてHONEYYYにとって、そして今後手越の音楽に出会う全ての方にとって、背中を押すような楽曲に成長していくであろう曲を、このツアーのファイナルのラストにみんなと一緒に歌いたいと思います」と誘った。激しく揺れるペンライトの波を受け、手越は目に力を込めて華やかに、パワフルに歌唱。終盤に向けては迫力あるシャウトに、圧巻のロングトーンを響かせ、ありったけのパワーを大放出するかのように熱唱。最後に、この日一番長くて深いお辞儀をすると、大きな拍手に包まれた。 手越はバンドメンバーを紹介しながら、途中でステージ下手へと移動。バンドメンバー一人ひとりと握手とハグを交わして見送ったあとは、最後にHONEYYYにメッセージを送った。 「今年は音楽漬けの1年を送らせてもらった。そんな今年1年の集大成のようなツアーを、全国のHONEYYYのみんなと、幸せな空間で音楽ができて心から幸せでしたし、心から元気をもらいました。本当に来てくれてありがとう」と改めて感謝の気持ちを伝えた。 「2025年はさらに幅の広いお仕事をいただいて、いろんな方と活動すると思うんですけど、どんなことがあっても、俺にとっては帰るべき場所はHONEYYYの前」と続け、「最近、俺もHONEYYYのみんなに、強い言葉も弱気な言葉もさらけ出せる、そんな関係性になってきたのがすごく嬉しい」と告白。「今までは後ろを見ないで突き進んできたから。たまには支えてもらうってことも必要だと思うので、そういう時は大好きなHONEYYYを頼らせて欲しいなと思ってます」とストレートに思いをぶつけた。 「2025年はさらに大きなジャンプアップの年になると信じてるので。2025年も一緒に笑顔と幸せを共有していける時間をみんなに送ってもらう、そんな活動をしたいと思いますので、今後もそんな手越をよろしくお願いします」と語った。 最後に手越が「俺の名前呼んでもらっちゃおうかな?いい?」と呼びかけ、オーディエンスからの大きく、そして長い「祐也」コールでツアーファイナルの幕を閉じた。 文/柚月裕実
HOMINIS