レント・ザ・ランウェイ は高級ラインに注力:ファッションレンタル各社が2024年に向けアプローチを見直す
新しい顧客ベースの獲得
レント・ザ・ランウェイは1月、Amazonでデザイナーコレクティブ(Designer Collective)を発売したが、これらの商品をラグジュアリーとはみなしていないとハイマン氏は説明する。同社はメーカー希望小売価格とブランド別にラグジュアリー商品を定義している。ザ・ボールトの商品は、通常1000ドル(約14万4000円)から8000ドル(約115万円)で販売されているが、レンタル価格はパリジョージア(Paris Georgia)のスリップドレスの30ドル(約4320円)から、オスカー・デ・ラ・レンタ(Oscar de la Renta)のガウンの400ドル(約5万7600円)まで幅がある。 ザ・ボールトの成功は、この新しいサービスを既存のメンバーにどれだけ上手に伝えられるかで判断されると、ハイマン氏は述べる。「これによって、多くの顧客が特別なオケージョンに向けたビジネスに戻ってくると考えている。20代の頃に顧客だった人たちが、現在は30代か40代前半になり、以前とは異なるイブニングウェアの品揃えを望むようになっていると思われる。そしてもちろん、これらのブランドによって独自の新しい顧客ベースも呼び込めるだろう」と同氏は述べている。 「我々のサイトでこうした素晴らしいブランドを扱っていることを人々が知れば、レント・ザ・ランウェイを訪れること自体にもっと興味を持ってくれるようになるだろう」とハイマンは付け加えた。
今後の成長を見据えた取り組み
リスーツは新しいアプリとして、まだユーザーベースとマーケットプレイスを築き上げている最中だと、シェファード氏は米モダンリテールに語った。現在のところ、このアプリのメンバー数は800人、出品数が200点ほどだと、同氏は述べる。「多くの人がアプリを使っているが、今はプラットフォーム上の商品をさらに充実させる必要がある」と、同氏は述べている。 2024年に向けて、プラットフォームを利用するデザイナーが増えると同時に、リスーツ用のために特別にデザインされたコレクションが増えることも期待していると、シェファード氏は述べた。リスーツと提携するデザイナーは12カ月間クレジットカードの決済手数料を支払う必要がないといい、これはデザイナーの受け取る収益が増えるということを意味する。「美しいガウンのデッドストックがあっても、80%オフで販売したくないなら、リスーツでレンタルすることで投資を回収できるかもしれない」と同氏は言う。 一方、ヌーリーは、ミズーリ州レイモアにフルフィルメント・センターを新設し、ブランドにとって過去最高となる20万人の加入者を抱えて新年を迎える。ヌーリーはこの施設によって、「将来に向けて健全に成長し、現在の加入者数の3倍以上の数をサポートできる」と、プレジデントのデイブ・ヘイン氏は決算説明会で語った。