ジンベエザメの「海（かい）」（写真提供：大阪・海遊館）

高知県にある海洋生物研究所から瀬戸内海を越え、大阪府大阪市の「海遊館」にある「太平洋水槽」に搬入された、ジンベエザメの「海（かい）」。 【動画】まだ水槽に慣れてないジンベエザメと一緒に泳ぎ、誘導してあげるダイバー 新しい水槽へやってきた「海」のために、水族館のダイバーたちがサポートしている動画が話題です。

話題になっているのは、10月2日に海遊館の公式アカウントがX（旧Twitter）に投稿した動画です。

動画を見ると、ジンベエザメの泳ぎへ合わせるように、ダイバーが横にピッタリと張り付きながら泳いでいます。 ジンベエザメが水槽の壁へ向かいそうになると、大きく手を振って「こっちじゃないよ」と教えるダイバーさん。その様子を見たジンベエザメは、ゆっくりと方向転換して壁から離れていきました。

優雅に泳ぐジンベエザメと、水中でうまくサポートするダイバーの姿にSNSでは、 「素敵なケアサポート ちゃんと大切にバトンを受け継ぎ生命を慈しみ護る体制にホッとしました」 「『ジンベエザメのはこびかた』で見たやつだ！！」 「人間の追っかけを横目に見ながら優雅なパレードしてるみたいだわー」 「なんか、有名人のボディーガードみたいですね！」 「優しさに癒される」 など、ジンベエザメとダイバーへの温かい声が集まりました。

「生態解明のための回遊経路調査」で、海遊館にやってきたジンベエザメの海（かい）

今回新しく「太平洋水槽」に搬入された「海」は、7月23日に高知県土佐清水市の定置網に入網し、翌日に「大阪海遊館 海洋生物研究所以布利センター」に運び込まれ、健康管理や検査などが行われていたジンベエザメ。 海遊館では、新しくオスのジンベエザメが入ると「海（かい）」、メスが入ると「遊（ゆう）」という名前を引き継ぐそうです。

ジンベエザメは、その生態にまだまだ謎が多く、どこから日本にやって来たのかもよくわかっていません。 そのため、海遊館は2011年から北海道大学と共同で、「ジンベエザメの回遊経路」の研究や調査を行っています。

2019年から約5年間、海遊館の「太平洋水槽」で姿を見ることができたジンベエザメは、回遊経路を調査するため、以布利沖から故郷の太平洋へ放流されたとプレスリリースで発表されています。