佐渡の伝統芸能「鬼太鼓」の継承へ 地域の人々に魅了され活動する大学生の力
TeNYテレビ新潟
佐渡の伝統芸能、鬼太鼓。それぞれの地域で独自の鬼太鼓が伝わっていますが、その数は減少傾向にあるといいます。その鬼太鼓や地域の人々に魅了され、継承の役に立ちたいと活動する大学生がいます。 10月11日、佐渡市の北端、鷲崎地区で行われた祭りで鬼太鼓の様子を写真に収める人の姿がありました。 新潟大学医学部の小出豊さんです。 〈新潟大学 医学部 小出豊さん〉 「家に泊めてくださいますし、ご飯もたくさん出してくださいますしそんなの僕たちだって恩返ししたいですよ」 小出さんは去年、民間企業と大学が協力し佐渡市の課題解決を考えるプログラムに参加。初めて見る鬼太鼓と鷲崎の人たちのあたたかさに魅了されたといいます。 〈新潟大学 医学部 小出豊さん〉 「赤の他人なんですけどそれに対しての温かさ。こんなに温かいものって感じたことがなくて」 〈地元の人〉 「(祭りには)誰かわからない人もけっこうおる。でも誰かの友だち、知り合いなの」 「(鬼太鼓が)好きな人だったら来ても」 「ウエルカムですもんね」 「にぎやかにやるだけで、なにが悪いことあるという話」 鬼太鼓は地域ごとに独自のスタイルがあり、佐渡市内で約120の団体が活動しています。しかし少子高齢化や人口減少の影響でその数は減ってきているといいます。 これからも鬼太鼓を残していくために何かできないか。 小出さんは1年間のプログラムが終わった後も鷲崎に通い、鬼太鼓の魅力を発信する方法を考えてきました。 先日、新潟市内の小出さんの自宅に大学生が集まっていました。 「ここにスタンプの要素とアートの要素を入れたいのね」 小出さんはいま仲間の力を借りて鬼太鼓の情報を発信するホームページを作成。 さらにデジタルスタンプラリーや鬼太鼓をモチーフにしたアート作品の販売を企画しています。 アートを担当するのは人文学部の竹内桃さん。鬼太鼓の迫力が伝わる作品に仕上げました。 〈アート担当 竹内桃さん〉 「鷲崎の鬼太鼓の特徴というのが獅子が2体いるというのが大きな特徴で鷲崎の特徴をアートに入れるということをまず1番大切にして」 小出さんは佐渡、そして鷲崎に足を運んでもらう仕組みを考えていきたいといいます。 〈新潟大学 医学部 小出豊さん〉 「いまお世話になっている鷲崎のみなさんもせっかくここまで続いてきた伝統なのでそれを後世に伝えていきたいという思いがあるのでそこが(自分と)一致していて僕もそれの一助になりたいという気持ちがあります」 鬼太鼓が今後も佐渡の伝統文化として続いていくために。 大学生の力がその助けとなりそうです。