「恩返しに来たよ」自身を猫だと名乗る“謎の男”が家に…そこで見た異様な光景とは
「あの時助けてもらった猫なんだけど 恩返しに来たよ」 そのように語る美青年が、突然目の前に現れたなら……。あなたならどう思いますか? そんな夢のような(むしろ夢であってほしいような)衝撃的な出来事に直面してしまった主人公と超絶不審者男性との日々を描いた、マンガ家・関口かんこさんの作品『くさっても猫なので』(ヤングマガジン/講談社)。 【漫画】「あの時助けてもらった猫なんだけど」どう考えても“不審な男”が目の前に… SNSでは「声出して笑った!! !」「寝る前のお供には……向かない!!」「腹筋鍛えられるwww」といった読者の声が続出している本作、いったいどのようにして生まれたのだろうか? 著者の関口さんにお話を伺った。 マンガ/関口かんこ 文/FRaU編集部
「あの時助けてもらった猫なんだけど」
▼あらすじ ある日突然、主人公である小説家・郷原陸郎(ごうはらりくろう)の家に「あの時助けてもらった猫なんだけど 恩返しに来たよ」と語る、超絶不審者が現れた。 ……全裸で。 恐怖を抱き、警察を呼ぶことも考えた陸郎だったが、なんとなく心当たりがあったので、ひとまず家に上がらせることに。 彼の全裸状態をなんとかするべく「とりあえずそれ着てなさい」と洋服を渡すも、「へぇ~毛皮のかわりか! 人間って不便だな」と意味のわからないことを言い出す、謎の美青年。 「こんな妖しい奴を家に上げてしまった…」と不審がる陸郎に対し、謎の美青年は身振り手振りで、恩返ししようと考えるに至った“あの日の出来事”について説明する。 「おれ ずーっと腹ペコであの夜もう死ぬんだって思ってたから」「あんたのおかげで助かったよ」との言葉に、陸郎は朧げながらも少しずつ記憶がよみがえってきて……? 「ウソつけぇ!! どう見ても人間だろうが!!」 色々思い出してみても、やっぱり猫なはずない! と、当然ながら信じられない陸郎。そんな矢先、目を疑うような瞬間を目撃して……?
「可愛い要素無しで猫漫画を描けないか」
著者の関口かんこさんといえば、普通に生活してるだけなのになぜか続々とノラ猫が家に押しかけてくるという、そんな不思議だけど癒される実体験を描いたコミックエッセイ『飼ってない猫』でも話題に。本作『くさっても猫なので』はそういったご経験も元に描いているのだろうか? お話を伺った。 ーー“野良猫が人となって家にやって来る”というストーリーである本作が生まれたきっかけはなんですか? 猫は可愛さより個性や行動の面白さの印象が強かったので「猫耳や尻尾という可愛い要素無しで猫漫画を描けないかな」と思ったのがきっかけでした。 ーーキャラクターを描く上で、モデルにした猫ちゃんなどはいるのでしょうか? 私が今まで目にした友人の飼い猫やたくさんの野良猫も全部がモデルというか、猫の概念を集めてキャラクターにしたという感じです。 ーーSNSでの読者の反応を見ると、「関口さんの頭の中が気になる……!」という声もありました。実際のところ、本作を描いているとき、関口さんはどんなことを考えながら描いていらっしゃったのでしょうか? ? 連載中は、「猫の愛らしさとか一切ないのに、これ猫漫画名乗ってていいのか……?」ってことだけが頭をぐるぐるしてました……。 ーー「特にこのシーンを読んでほしい!」という関口さんおすすめのエピソードがあればぜひ教えてください! ボス猫のシマさんがお気に入りキャラだったので、シマさんエピソードは読んで欲しいです!! 猫好きでもそうじゃない人でも、誰もが笑ってしまうであろう本作。身近に猫がいるという方は、「もし自分の愛猫が人間になったらどんな姿だろう」と考えながら読んでみるとさらに面白いかもしれない。
関口 かんこ/FRaU マンガ部