「良い睡眠が子どものこころを整える」子どもがしっかり眠れているかのチェックポイントとは
睡眠中の気になる問題。受診の目安は「昼間に眠くなっていないかどうか」
寝言やいわゆる夢遊病などがあると「うちの子、ちゃんと眠れていないんじゃないかしら」と心配になることもあると思います。 睡眠中の寝ぼけ行動をまとめて「睡眠時随伴症(すいみんじずいはんしょう)」と呼ぶんですが、これは結構多いんです。夜中に突然起きて話し出したり、歩き出したりするやつですね。見ているほうはびっくりすると思いますが、やっている本人は覚えていないことが多い。睡眠のサイクルはレム睡眠とノンレム睡眠を合わせた90分ほどと言われていて、睡眠時随伴症にはレム睡眠時随伴症とノンレム睡眠時随伴症の2種類があります。子どもではノンレム睡眠の時に睡眠時遊行症(夢遊病)や夜驚症が出てくることがあります。「睡眠時随伴症がある=睡眠の質が悪い」ということではなく、多くの場合には成人になるまでに消失してしまいます。ですので、日中眠くならないのであればあまり気にしなくて大丈夫です。 「布団をはいでしまう」という子に関しては、ニトリなんかで売っている「重い毛布」を使ってみるのも手ですね。「チェーンブランケット」「ウェイトブランケット」で検索すると出てきますが、肌触りは普通のブランケットと同じで、かけてもそれほど重くはなく、上からじんわりしてくる感じなんです。多動に効くなんていう研究もあったりするので、寝つきが悪い子にも良いかもしれません。 いびきも基本的には、朝ちゃんと起きられて日中眠くならなければ様子をみてもよいのですが、場合によっては精査が必要です。 「いびきをかく」ということは喉のところの空気の流れが悪くなっているということです。酸素が頭にいかなくなるので、無呼吸に近くて苦しいわけですよね。仰向けで寝るとより苦しいので横向きに寝かせたり、枕を抜いたりして寝やすいようにしてあげると良いと思います。 あまりにも激しいいびきだったり、日中眠くなってしまうようでしたら、SAS(睡眠時無呼吸症候群)の可能性もありますので、その場合は受診して扁桃腺肥大や肥満といった身体的な理由を精査した方が良いと思います。