アルピーヌ「A110 RGT」がポテンシャルの高さを証明! ラリージャパン2輪駆動部門でクラス優勝…「欧州に比べて路面の状況も複雑で難しい」
日本を初めて走るアルピーヌ「A110 RGT」
愛知と岐阜で3回目の開催となるラリージャパン(世界ラリー選手権第13戦フォーラムエイト・ラリージャパン2024)が2024年11月21日(木)~24日(日)に愛知県と岐阜県各地で開催されました。トップカテゴリーのワークスチームはもちろんのことですが、それ以外にも海外からの参戦もありました。ここで紹介するのは2輪駆動部門にフランスのシャゼル(シャゼル テクノロジー コース)チームから参戦したアルピーヌ「A110 RGT」です。 【画像】日本では初走行! アルピーヌ「A110 RGT」を見る(全10枚)
初のラリージャパンを総合18位
エントリーしたアルピーヌ「A110 RGT」は、ヨーロッパ以外のWRCに参戦するのは初めて。シャゼルチームにとっては2度目の日本戦エントリーだが、アルピーヌを使用しての参戦は初となる。 RGTは、市販車であるアルピーヌ A110をベースにラリーカーに仕立てられたもので、その7割はベース車のままを使用している。大きくモディファイされている部分として、6速シーケンシャルミッションを採用。エンジンには大きく手を入れてはおらず、タービン径の変更程度と話す。 基本的にはターマック仕様なのだが、それでも足まわりのストローク量を確保するため、取り付け部を変更しダンパーも変更。リアミッドに搭載するエンジンは、1~2インチほどその搭載位置を高くしてストロークを稼ぐようにしている。 「フォーラムエイト・ラリージャパン2024」に出場したゼッケン45を付けたシャゼルチームのA110 RGTは、ベルギー人ドライバーのアルマン・フューマルと、フランス人コ・ドライバーのジュール・エスカルテフィグのペアが搭乗した。フューマル選手は中央ヨーロッパラリーの2023、2024年のクラスチャンピオンでもある。 2人にとっては初めて走る日本のコースだが、フューマル選手は次のようにコメント。 「ヨーロッパのコースに比べて道幅が狭くツイスティ。路面の状況もさまざまでとても難しい」 コ・ドラのエスカルテフィグ選手は 「ヨーロッパのラリーでは、1kmを走行するために 1ページのペースノートを作成するが、日本の場合は2ページ必要となるほど複雑だ」 と話していだが、全21のSS (スペシャルステージ)を無事に走り切った。 その結果は、ペナルティ10秒が加算されたものの4時間1分0秒2のタイムとなった。日本の道に慣れたドライバーを押さえ、初のラリージャパンを総合18位、2輪駆動部門クラス優勝という形で終え、その性能の高さをしっかりとアピールする機会となった。
青山義明(AOYAMA Yoshiaki)