「聾者の五輪」デフリンピック、パラより古い1世紀の歴史 日本勢躍進も認知度低く
身体、視覚、知的障害の選手が出場するパラリンピックには聴覚障害の枠がなく、デフリンピックは「聾者の五輪」とも呼ばれる。陸上ではスタートをランプの点灯で知らせるなど、各競技には目で分かる工夫がこらされている。 五輪と同様、夏季大会と冬季大会が概ね4年に1度開催される。第1回夏季大会は1924年にパリで開催。パラリンピックの前身となった競技会が、英ストーク・マンデビルで初めて開催されたのは48年で、デフリンピックの方が歴史は古い。 夏季では25回目の開催となる東京大会は来年11月15~26日の日程で、21競技に70~80の国・地域から約3千人の参加を見込む。東京以外でも、自転車やサッカーなどが行われる。 前回のブラジル大会で、日本勢は史上最多となる12個の金メダルを獲得。メダル総数30個も、2大会前のトルコ大会27個を上回り過去最多だった。ただ、近年の躍進にもかかわらず、認知度は依然低い。日本財団パラスポーツサポートセンターなどが3年前に行った調査によると、国内のパラリンピックの認知度が97・9%なのに対し、デフリンピックは16・3%にとどまった。 2大会ぶりの金メダルを目指す女子バレーボールのほか、水泳や空手、陸上などでのメダル獲得が期待される。