クリス・セール（ＡＰ）

　全米野球記者協会の投票によるサイ・ヤング賞が２０日（日本時間２１日）に発表され、ナ・リーグは１８勝、２２５奪三振、防御率２・３８で投手３冠のクリス・セール（ブレーブス）が受賞した。 　過去６度トップ５に入りながら受賞を逃していたセールは「とても意味深い、特別な夜だ。特にアトランタに移籍した年に、マダックス氏に発表してもらった。若い頃憧れた人に、祝ってもらい、（マイク）ピービーがスタジオにいる。本当に特別だ」とＭＬＢネットワークの番組にリモート出演し喜びを語った。 　「まずは、かつての、そして今のチームメイトに感謝したい。そして家族の支え無しにはなし得なかった。３５歳ともなれば、家族がいかに犠牲を払っているかがわかる。息子に仕事熱心な姿、決して諦めない姿をみせることも、モチベーションになった。妻の支えも常にあった。私とキャリアにとって、先日、父とも話をした際『受賞するしないに関わらず、誇りに思うよ』と言ってくれた。今季、自責点にならない失点は『１』だった。それは、私のバックで、チームメートが信じられないほど、素晴らしい守備をして支えてくれたということを意味している。ブルペンもリーグで最高の仕事をした。私を取り巻く皆に感謝せずにはいられない。タフな時間にたくさんの人々がショートメッセージを送って励ましてくれた」 　受賞年齢は通例でレギュラーシーズン最終日でカウントされ、セールは３５歳１８４日。史上５番目の高齢受賞となった。ブ軍投手の受賞は９８年Ｔ・グラビン以来、２６年ぶり５人目（８度目）。Ｚ・ウィーラー（フィリーズ）に１位票４票が入り、期待された満票選出とはならなかった。「若い頃以上に、今は周りの人に感謝している。タフな時間を経験したことで、周囲の支えてくれた人がいたことを心から感謝している。アトランタのクラブハウスは最高に心地よい環境だ。チームメートにも感謝しかない」とベテランらしい言葉で喜びを示した。