「5階建て3棟」のはずが実際は「10階建て1棟」の発注に…馬毛島の自衛隊基地整備で西之表に新設 隊員宿舎が種子島有数の高層建築物に
鹿児島県西之表市馬毛島で整備が進む自衛隊基地に絡み、同市に新設される隊員宿舎が地上10階建て(高さ約33メートル)になることが17日までに分かった。完成すれば種子島島内で有数の高層建築物となる。防衛省は当初、5階建て3棟としていた。 【写真】西之表市の位置を地図で確認する
隊員宿舎の予定地は下西校区で、周辺には下西小学校があり、民家が立ち並ぶ。敷地面積7029平方メートルの市有地を、市が2022年末に2530万円で防衛省に売却した。 熊本防衛支局からの建築確認申請を受け、鹿児島県は7月23日付で建築基準法に基づく許可を出した。 建築計画概要書によると宿舎は97戸分。建物を囲むように駐車場や駐輪場、ごみ置き場も整備される。9月1日着工、26年1月末完了の予定としている。 防衛省によると23年度当初の発注予定では5階建て3棟だった。詳細な設計作業に入り駐車場など配置計画を進める中で10階建て1棟として24年1月に発注した。 同省は「工事が始まることは周辺住民にお知らせした。日照などの影響はないとみられ、10階建てになることの説明は予定していない」としている。 隊員宿舎は中種子、南種子両町にも整備される。中種子町は旧種子島空港(野間)に近い国有地に38戸、30戸、25戸の計3棟。いずれも5階建て(高さ約16メートル)で、既に着工した。
南種子町は、役場近くの旧南種子高校グラウンド(中之上)が建設地。2階建て(高さ約8メートル)の10戸分で、車両整備工場や車庫も併せて整備される。
南日本新聞 | 鹿児島