【日経平均株価考察】米利下げペース鈍化で、日本株も上値が重い展開か
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日経平均株価は2カ月ぶりに月間で下落
2024年11月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比141円03銭安の3万8208円03銭となりました。反発です。前日の米株式市場が感謝祭の祝日で休場だったため、材料が少なく、積極的に買われる展開にはなりませんでした。逆に、前日に上昇していた東京エレクトロンなどの値がさハイテク株で利益確定売りが出ました。外国為替市場では足元で円高・ドル安傾向にあることから、トヨタ自動車、日産自動車などの自動車や機械など輸出関連銘柄が売られました。一方で、3万8000円に近づくと、押し目買いも入り、下値の堅さも意識されました。 今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。11月の東京株式市場で、日経平均株価は月間で873円22銭安となりました。下落は2カ月ぶりです。米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利したことから、規制緩和や減税などが進むと期待され、米株が上昇、日本株も下支えされました。ここにきて、関税強化やインフレ再燃など、マイナス面も懸念されるようになり、「トランプ相場」は終了という声もあります。 しかし、29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前営業日の27日に比べ188ドル59セント高の4万4910ドル65セントと、最高値を更新しました。足元での米長期金利の低下により投資家がリスクテイクの動きとなりました。また、「ブラックフライデー」での消費拡大などへの期待から、景気敏感株や消費関連株なども買われました。ただし、29日は感謝祭の翌日で午後1時までの短縮取引となり、休暇を取る市場参加者も多く薄商いでした。 日本株も週初から底堅い動きになることが期待されますが、為替市場で円高・ドル安傾向が続いており、上値は限定的かもしれません。29日のニューヨーク外国為替市場では円高・ドル安が進み、一時1ドル=149円47銭と10月下旬以来の円高・ドル安水準を付けています。米国では年末商戦が本格化します。国内では12月2日から健康保険証の「マイナ保険証」への本格移行が開始されますが、相場への影響は少ないでしょう。