リニア新幹線のシステム開発者が“老舗酒造の蔵元”に転身!「暖簾を守るな、暖簾を破れ」温泉地・道後に新しい風を
週末にはキッチンカーなどが出展するマルシェを企画。手すき和紙やクラフトジンなどをつくるワークショップのほか、結婚式会場として利用してもらうなど、賑わい創出に一役買っています。 水口さん: 「かつて日本酒の酒蔵は人が集まるところでした。米農家や問屋さんなども出入りして、地域のハブのような役割が大きかったのです。それを現代風に置き換えたいなと。うちのお酒は、“観光客向け”というイメージが強いと思うので、“地酒”にこだわり、いかに地元の人とのつながりを作っていくかを試行錯誤しているところです。地元の人たちにとって、道後は『特別な場所』になりすぎている気がします。おらが町の温泉という割に若者は道後に来ないし、道後温泉には入らないんです。だから、うちをきっかけに来てもらうようになったら道後にも恩返しになると思っています」 (取材・文 / 津野紗也佳)