「ゲレンデに土が…」 雪不足に頭を抱えるスキー場 スキー競技会やイベント中止相次ぐ
今冬の雪不足により、県内のスキー場で今週末を中心に予定されていたスキー競技会や親子向けイベントが相次いで中止されるなどの影響が出ている。休業や一部コース閉鎖を余儀なくされたり、今季の営業の早期終了を検討したりするスキー場もあり、関係者は頭を抱えている。 【写真】1週間ほど前の野麦峠スキー場は…
「コンディションが悪いので仕方がない。こんな状況は初めて」。松本市スポーツ協会は20日、市内の野麦峠スキー場で25日に開催予定だった市民スポーツ大会のスキー競技会の中止を発表した。コース上に岩肌や地面が露出し、けがをする危険があるという。約60人が参加予定で、協会担当者は肩を落とした。同スキー場は20日も悪天候や雪不足で休業。降雪機を使うなどして営業再開を目指すが、運営会社の担当者は「ここまで壊滅的だとどこまで戻るか。閉鎖するコースもあるかもしれない」。
東筑摩郡麻績村の聖高原スキー場も20日、一時休業に入った。ゲレンデの一部で土が見え、今月4日に予定していた子ども向け大会を中止。2020年も雪不足で営業を縮小しており、担当者は「ここ数十年の中でこんな現象が2度も起こるなんて。大打撃になってしまう」と懸念した。
北安曇郡白馬村教育委員会は、23日に白馬ジャンプ競技場で開催予定だった親子向けイベント「2024ノルディックスキー子どもの日」を中止する。ジャンプ台などを造成する雪の不足が理由。80人が申し込んでおり、事務局の生涯学習スポーツ課は「子どもたちが楽しみにしていたイベントなので残念」とする。
上水内郡信濃町の黒姫高原スノーパークでは3月9、10日、「レルヒ記念黒姫小中学生スキー技術選手権大会」「レルヒ記念2024黒姫スキーヤーズカップ」を予定。実行委事務局を置く町産業観光課は「現時点では開催する方向だが、25日をめどに開催可否を正式に決めたい」。長野市の戸隠スキー場は「3月はスキー大会が多く予定されているのでこれからのことが心配」としている。