「性の多様性」議論活発化 紅白歌合戦の“男女分け”に指摘の声 制作統括が説明「現段階では…」
大みそかの「第75回NHK紅白歌合戦」(後7・30)の出場歌手が19日に発表された。こっちのけんとやtuki.など、TikTokなどのSNSから大ヒットした今年を彩る面々が初出場を決めたほか、ロックバンド「THE ALFEE」が1983年以来、41年ぶり2回目の出場を決めるなどベテラン勢も名を連ねた。制作統括の大塚信広チーフプロデューサー(CP)は取材に応じ、75回を迎える紅白歌合戦について思いを語った。 この日、紅白出場を決めた41組が発表された。紅組がILLIT、tuki.ら初出場組のほか坂本冬美らベテラン勢が名を連ね計20組、白組はこっちのけんと、Creepy Nutsら今年の“顔”が初出場したほか、41年ぶりに出演を決めたTHE ALFEEら21組が発表された。 紅白歌合戦については、昨今のLGBTQを巡る議論の活発化や多様な性のあり方を叫ぶ世間の声の高まりによって、「男女を分けるのは時代遅れだ」などとする声も一部から上がっている。 大塚氏は、これらの声について「議論に関しては、ここ数年だけではなく、長い歴史の中でもかなり積極的に“これでいいのか”という話は上がっています」と告白。その上で「私としましては、75回目を迎える紅白歌合戦の大きな枠組みを変えてしまうと、これまで馴染んでいただいたみなさまへの“裏切り”…そう感じる部分もあるのかなと思っている」と指摘した。 「紅・白」については「非常に見やすい構造でもある」と主張。「現段階では、みなさんに親しんでいただいているこの形で」と呼びかけた。 また、「紅・白の組数が合っていない」という指摘に対しては「今日はまず出演者を発表させていただいたばかり。今後、まだ企画や演出等に関して、お声がけをさせていただく可能性はある」と説明した。