バレー中田久美監督に聞く 課題の「攻撃力」どう点を取っていくのか
トスが集まっても「決める技術」を
──昨シーズンは、守備の評価は高かったと思いますが、前衛2枚時にバックアタックが少なかったこともあり、「攻撃力不足が露呈」といった指摘もありました。 中田監督:そう、それでレフト1本になってしまった。でも、レフト(ライトも)1本になったとしても、そういう苦しい時に切れる(決める)技術も絶対必要だと思うんです。一つはブロックアウトだったり……サイドアタッカーは、勝負どころでトスが集まった時にも点数を取っていかないといけない。そういったスキルアップにも積極的に取り組んでいます。 ──サーブレシーブが乱れた時も同じですね。 中田監督:常にバックアタック、というシチュエーションは作りたいけれども、そうもいかない、打てない場面もあるので、そこでサイドアタッカーがきっちりと点数をとる。リバウンドを取る、ブロックアウトする、被ブロックを減らす工夫をしたい。 ──そしてミドル(攻撃)はもっと積極的に? 中田監督:絡むミドルは絶対必要です。まだまだ攻撃に入れていない。常にミドルが攻撃に入れるパスを供給できるように、そこもきちんとやらなければいけない。切り返しでも幅を使っていきたいです。 ──打ちきれる人、世界標準で考えてレセプションができ、バックアタックも打てるというエースを考えた時に、中田監督が思うエースのイメージはどういうものですか。 中田監督:苦しい時に決めるのがエース。そうでしょう! 勝負強い人、苦しい時に点数を取れる人ですね。 ──2018年シーズンの初戦「ネーションズリーグ」では若手を積極的に使うとおっしゃったので、そういったエース候補にも期待しています。 中田監督:黒後(愛)もいいですし、井上(愛里沙)もいいですよ。ただ、まだ黒後にはそこまで多くを求めてはいないです。いきなり新鍋(理沙)と同じ責任を負わせてもしかたがないですし、そういう役割ではないので。役割や責任をしっかりと果たせるように少しずつ役割や仕事を増やしてあげたいと思っています。